審査員をして、彼より
「テクニック」
があるのは我々にも居ない。
と、言わしめたのは有名。
18歳のそのLPは僕にも衝撃的で、ショパンエチュードを指定速度でノーミス。
当時、現代ピアノでは大概遅くなったり、ミスタッチはノーマルでした。
ポリーニが出るまで
難曲はリスト位しかミスしなかった、がリストは自画自賛でしたから、記録ないし。
ホロヴィッツなど、LP時代から修正の嵐でソニーの無修正CD集だと、
若い時からミスだらけで、
1983年来日のがヘロヘロなのでなく、ピアニストは元来そんなものでした。
ショパン時代のプレイエルに合わせた速度はかなり難易度が高かった。
ショパン自体フィジカルには弱かったのですが、当時は鍵盤は軽かったからです。
ポリーニ は受賞後、暫く消えましたが今はショパン国際ピアノコンクールのCDから、更に10年消えた時の録音など有ります。
ベートーヴェンなどあり、やはりパーフェクトながら、其れ迄のベートーヴェンを覆す無機な完璧さ。
ポリーニの影響はショパン国際ピアノコンクールで、
プレポリーニ 、
ポストポリーニ
で、全くミスに対し考えが変わり、ほぼ完璧が、が普通になりました。今のコンクールはミスタッチなど、居ません。
画像みると、ポリーニは内田さんより、フィジカルに弱い。
内田さんは故に向いているモーツァルトや最近ベートーヴェンなど弾きますが、ラフマニノフやリストなどは好みません。
ポリーニは右指、特に4.5指の分離が悪く、故な更に強くならない。
子供からの癖で、5指に4指載せたりしてましたが、ミケランジェリに怒られて、テクニック直してます。
失われた10年がミケランジェリに師事したか?
は、アルゲリッチ が師事してたらかないかなぁ。
復帰後のポリーニ は4.5指は分離してますが、シューマン同様無理したのか?
そこで痛めたかは不明です。
大体4.5指は先天的に神経が分かれているか、分かれてないか?
で、訓練ではある程度しか分かれません。
ポリーニ の衰えは早く、コンサートでは45歳頃から若い時のキレを感じません。
ポリーニは楽譜至上主義で、基本的には保守的な演奏家です。
練習は2年さぼったアルゲリッチとは違い過酷過ぎたようです。
来日した時は聴きにいきますが、現代音楽が向いていて、ベートーヴェンは以前より落ちてますね。
シュナーベルやバックハウスは下手でしたが、自分の演奏だったが、ポリーニは楽譜の再現目指してましから、テクニックの衰えが、表現の衰えに結びつくのでしょう。
しかし、若い時のショパンやベートーヴェンは今も、はっとさせられます。
また、当時のエチュードのCD程聴いて疲れるのも少ない、位完璧です。
このテクニックはアムラン以上ではないかな。
今はベートーヴェン再録してますが、、、なかなか評価が難しいです。