「不思議の扉 午後の教室」 | おひるねこ

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不思議の扉 午後の教室 (角川文庫)/著者不明
¥540
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以前読んだ「不思議の扉 時をかける恋」のシリーズが出ていたので、借りて読んでみました。
有川さん目当てではあったのですが、結構面白かったです。



まずは湊かなえ「インコ先生」。書籍初収録。
肩に常にインコをのせている保険医さんの話。終わり方が好きです。
「告白」のイメージで怖い話を予想していたのですが、ほのぼのしていて新鮮でした。

古崎秀之「3時間目のまどか」
電撃文庫に収録、ってことはライトノベルになるのかな?
この本の中では一番のお気に入り。
学校で一番窓側でよく黒板を見ずに外を見ている人、読んでみてください。

森見登美彦「迷走恋の裏路地」。書籍初収録。
あの「夜は短し歩けよ乙女」の番外編。これは拾いものでした。
相変わらず後輩ちゃんに熱を上げている古風な口調の3回生。努力が涙ぐましいですが、やはり笑えます。

有川浩「s理論」。書籍初収録。
初め、紹介を読まずに読んで、?マークがたくさん浮かびました。
有川さんこんな話書くの?、と。
都市伝説っていつの時も楽しいもの、でも、それで本当に友人がいなくなったら焦るよなーっていう。ベタ甘はないですが、こういう感じの有川さんもありなんだなぁと思いました。
今までの著作にない感じに思えます。有川ファンはぜひ。

小松左京「お召し」
3千年前の文書が発見されて、しかもその題名が「僕が消える日に」なんていう題名だからどんな話かと思ったら、まぁ文書はなじみのある感じ。でも、それを読む「現代」の人々が、ねぇ。
一番最後の文句が気に入った。当たり前が当たり前でなくなるとどうなるか。SFの王道かしら。

平山夢明「テロルの創生」
この本の中で、一番設定がぶっ飛んでるような話。「キノの旅」でも似たような話はあったけど、別の人の、しかも本人たち目線の話で読むと怖いなって思った。

ジョー・ヒル「ポップ・アート」
これもなんか新鮮な感じ。風船人間て、何?
個人的には理解できない所が多々あるけど、すごいなーと思った。

芥川龍之介「保吉の手帳から」
短編集なのに4つの話が入っている。説明書きを読んで納得、確かに「いつの時代も、先生は先生で、何かと苦労が絶えないよう」だ。『わん』なんかは、皮肉がきいていて好き。


この本のシリーズの好きなところは、新しく作家さんの開拓につながる上に、同じテーマの話をつまんで読めるから。しかも、「君が見つける物語」とおなじように、外国文学・近代文学を盛り込んでくるのに加えて、ライトノベルも入っていて新しかった。
この本は、なにより編者の大森望さんの解説が楽しい。このひと、本好きすぎだろってくらいの、本の羅列。しかも、バラエティに富んでる。出版時期が昨年の夏だからネタも今で、若い人には本の開拓がしやすい一冊。解説からよんでも、ネタバレはないよ!


全ての学生、この本の中に好きな作家さんがいる人、不思議な学園ものが読みたい人におすすめ。