新春浅草歌舞伎 2013 | 上野の Rock Bar 「g.o.s」 店主のあれこれ放談♪

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当店仕事始めの今日、浅草に歌舞伎観劇に行ってまいりました。



上野の Rock Bar 「g.o.s」 店主のあれこれ放談♪-新春浅草歌舞伎2013


今回は、海老蔵による海老蔵の為の演目配役ですね。


久々の浅草歌舞伎参加という事も有ってか、場内は補助席も出るほどの満員御礼でしたよ。


二日目の今日は日替わり挨拶は孝太郎による、ユーモアあふれる御挨拶に大盛り上がりでした。この人も実は16年振りの浅草歌舞伎なんですけどね(笑)。


11:10~「寿曽我対面」


まあ、曽我物は江戸歌舞伎では正月には欠かせない演目ですよね。


しかし新鮮な面々ですね。通常の大歌舞伎ですと大顔合わせになる演目ですが、随所に若手が起用され、彼らには貴重な経験になる事でしょう。


断然の出来栄えは、名題昇進した「新悟」の舞鶴。

驚きの演技力だ。この役どころ、所作の上で動きが多いのだが、一番肝心な後半部分の五郎をじっと見つめる眼差しと肩の角度が抜群!!二日目とは思えぬ演技でした。お父さんとは役どころが完全に違いますが、今後も楽しみな女形ですね。


方や同じく初役の海老蔵演じる工藤祐経は・・・

まあ、難しい役ですよね。お父さんには適わないね(笑)

どうしても、「肝」の部分が薄く感じてしまう。

時代物の立ち役の難しい所だろうが、後半部分では「肝」の据わった部分も細部に見せていたが、やはりちと厳しいね。病気療養中のお父さんに今一度教えを乞うて下さい。


亀鶴と松也の配役が入れ替わってたら、面白かったと思うけどね(ついでながら)。

でも、その後の演目で松也が清兵衛を演じる辺りが、歌舞伎の面白さでも有るんですけどね。



そんな海老蔵も12:30~の「極付 幡随長兵衛」の、此方も初役の長兵衛では中々の出来栄えを見せてましたよ。

なにしろこの演目大好きでね、おいら。今まで何回観たかなあ~???

團・菊祭でのそれは、25日間全部見ましたよ。

最近では山崎屋の襲名披露の時も、半分は観に行ったかな。


この演目歌舞伎十八番のような、完全なる成田屋の家の芸とは言えないかもしれませんが、九代目が初演してからは代々成田屋の大切な演目になってますね。


しかも成田屋が演じる時でないと見れない、荒磯模様のかすりや、裃なんかも成田屋だけの専売特許ですよね。海老蔵も似合ってました。


脱線するが、現在唯一の實川性(河内屋)の延朗さんが久々に日の当たる役どころを演じてたのが嬉しかった。水野の存在感を大きく見せる綱九郎役は、さすがベテラン河内屋さん。

同じく金左衛門を演じた、松之助さんもご立派。旗本奴と町奴の軽妙なやり取りに、この人がいて舞台が締まりましたね。いやいや痛快な演技でした。


しかし海老蔵・・・良かったですよ!!


勿論、頭の場内ロビーから現れ舞台に進む辺りから、見事に侠客を演じてましたし、途中舞台で一人自身の腹(胸)の内を語る台詞、そしてその後の長台詞からの名調子「人は一代、名は末代」、そしてそして最大の見せ場でも有る「子別れ」の場面での演技。

素晴らしかったです!!


最後の湯殿の場での、黙阿弥ならではの七・五調による愛之助との渡り台詞も決まってた。

(おいらの前の席の御嬢さんは涙してたね)


やはり初役とはいえども、斬られ与三郎なんかを演じてるからハマるんでしょうね。


またこの舞台では、市蔵さんと右之助さんが見事に海老蔵をフォローしていた点も称賛であろう。流石は市川家と所縁のある役者さんですね。


残念ながら夜の部を見る予定はないのだが、愛之助演じる初役の富樫は注目ですね。台詞回しの上手い人なんで気になります。


昼の部終演は2:04 (早っ!!)


公会堂から外に出ると、浅草寺への参拝客で大混雑!!

駅までは、ぐるっと大回りしないとたどり着けず、一苦労しました。


それでも正月に歌舞伎を観劇出来た余韻で、心地いい浅草の雑踏でした。


さ~て、仕事でんがな。


三連休なんて初めて取ったもんだから、ボケボケですよ。


本年も皆様宜しくお願い致します。orz