2021年10月参議院議員補欠選挙 | 大人のための政治教室

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10月24日、山口県と静岡県で参議院議員選挙の補欠選挙の投票が行われ、即日開票となりました。

 

 

1.補欠選挙になった事由

自民党の林芳正氏が49回衆議院選挙に出馬するために辞職したことで発生しました。

自民党の岩井茂樹氏が静岡県知事選挙に立候補するために辞職したことで発生しました。なお、岩井氏は静岡知事選で落選しています。

 

 

2.選挙結果

 

山口選挙区

北村経夫 自民・元2 307,894(75.6%)

河合喜代 共産・新 92,532(22.7%)

へずまりゅう NHK・新 6,809(1.7%)

 

静岡選挙区

山崎真之輔 無所属(立憲・国民推薦)・新 650,789(47.5%)

若林洋平 自民・新 602,780(44.0%)

鈴木千佳 共産・新 116,554(8.5%)

 

3.所感

山口県は日本一の自民王国であり、野党第一党の立憲民主党が候補者を見送って野党候補が共産党だけになったことから、当初から無風選挙として自民党の圧勝が予想されていました。

注目は静岡で、山崎氏と若林氏の事実上の一騎打ちとなりました。

山崎氏は浜松市議会議員、静岡県議会議員を経て今回の選挙に挑み、主に県西部を地盤としていました。対する若林氏は元御殿場市長で、主に県東部を地盤としていました。情勢調査によると序盤は若林氏が優勢で徐々に接戦となりました。与野党共に幹部クラスが応援に駆け付けた注目の選挙戦になりました。

元々自民党が持っていた議席で、共産党との一本化が叶わなかったにも関わらず野党の山崎氏が当選したという結果は非常に大きいです。

 

出口調査によると、無党派層の大多数が山崎氏に投票しており、若林氏への投票はわずかとなっております。与党と野党の支持率に大きな差があっても野党が勝利するというのは、無党派層の投票傾向に大きな差があるためです。

 

4.衆院選への影響

山崎氏の当選により、衆院選で野党に勢いが付きそうです。

今回の衆院選は完全な無風選挙とされており、与党側にも野党側にも風は吹いておらず、有権者は与野党双方に厳しい目を向けています。そんな選挙ですから、少し風が吹けば一気に情勢は変わります。

現在、衆院選の接戦選挙区は約100あり、その全てで与党が勝利すれば与党は現有議席維持の圧勝となります。

しかし、全てで野党が勝利すれば自民党単独過半数どころか、自民・公明の与党で過半数を失います。

今回の衆院選はそれだけ振れ幅が大きい選挙です。

そうした選挙で、野党側に一気に風が吹いて野党の優勢となりそうです。

 

さて、31日が衆院選の投開票日です。

どのような結果が出るのでしょうか。