昨日、2024/4/5(金)、たまたま、御勅使川(みだいがわ)のそばを通ったので、その近くを散策してみた。桜の時期で、ちょうどきれいに咲いてるところを通ると、そこは徳島堰。徳島堰は、扇状地が多く田畑で農作するための水を確保するのが難しい山梨県のあちこちにある、農業用水のなかでも、古くからつくられたメジャーなものです。
 そのまま、山梨県立わかば支援学校へ向かうと、学校の前に巨大な史跡公園が。枡形堤防、V字形の堤防跡。看板をみると、信玄堤を含む、武田信玄による甲府盆地水防の拠点、ということがわかった。その少し下流には、メインの六科(むじな)将棋頭を始め、下条西割将棋頭、下条南割将棋頭、十六石など、上流には石積出(いしつみだし)、などが作られており、これらと釜無川に合流する向かい側の信玄堤とともに、南アルプスの旧芦安村から流れてくる、暴れ川である御勅使川の洪水をかなり軽減しています。これは、近代から現代にかけての日本砂防の源流にあたります。
 これらの砂防施設を巡るツアーとして、南アルプス市教育委員会文化財課による、御勅使川ぶらーり歴史さんぽが、2016年、2017年と、実施されています。これは、ふるさと○○(まるまる)博物館事業の一環として、水にかかわる市内に存在する歴史資源を巡るもので、全国各地で事業化されている「まるごと博物館」のひとつとなっています。
 こういった「まるごと博物館」の山梨県の水に特化したものを企画、実施することが、地方の活性化につながると思います。観光客をはじめ、学校の見学旅行・修学旅行などで体験してもらうといいと思います。
 次の記事では「山梨県推し水ツアー」のいくつかのコースを提案したいと思います。

参考文献:
・横浜水道みちを行く(著者:doushigawa) http://doushigawa.blog.fc2.com/
 用水路や河川など水辺歩きブログ。2024/3/13現在、其の961まで公開されている。
・南アルプス市教育委員会(2018).御勅使川旧堤防(将棋頭・石積出)整備基本計画書 .

 

 

https://www.city.minami-alps.yamanashi.jp/fs/2/5/2/9/5/_/_________________________1-3_.pdf (2024年4月6日 閲覧)