循環型社会づくりフォーラム | 成田セイリュウ オフィシャルブログ「なりなりブログ」Powered by Ameba

循環型社会づくりフォーラム


今日は午前中で仕事に行き、午後から休みをもらう。

草津で「循環型社会づくりフォーラム」があり、それを聞きに行くために。




ちょっと早めについたので、以前行っていたスポーツクラブに顔を出す。

久々に会うスタッフの方とちょっとお話する。

何人かは大学卒業のために実家に帰ったと聞く。

ちょっと寂しいね~。春からの社会人頑張ってもらいたい。




そして、フォーラム開始。




前段は京都大学大学院の武田信生教授のお話。

循環型社会とは何かや歴史的な廃棄物の話を頂く。

私の大学院時代の研究テーマに近い話。

最近離れていただけに、そうやそうやと復習。




特に私の研究していたころから大きな変化はないようだ。

しかし、またいろいろと資料を読まないと…。




特筆すべき内容を何点か。

○なぜ行政が廃棄物収集?

まず現在なぜ行政がごみを取り扱っているかは、かつての伝染病の流行につながる。

伝染病予防のために、行政が主導となり、とりわけ汚物処理に務めた。

1900年の汚物掃除法の制定にもつながる。

公衆衛生の観点から、市町村が役割を果たすようになった。

その後も法が清掃法や廃棄物処理法などに改正されていったが、市町村による回収のシステムが出来上がっているので、そのまま使用している。

そのために現在廃棄物処理に対する行政コストも税金から使われている。




○Brundtland Report

このレポートによりグローバルコモンズすなわち大気や海洋・宇宙・南極大陸は共通の資産であることがいわれ、また現在我々が行使している権利は将来世代も教授する権利があるとされ、同時的価値観から通事的価値観に変革された。

つまり、全世界が平等に資源に対して益が得られるべきから、さらに発展して、将来世代にも資源を残し、限りある資源を将来世代と分け合うために、資源の乱伐を防ごうとした。

ここから持続可能な社会という言葉が大きく広がっていくこととなった。




○カーボンニュートラル(炭素中立)

紙を燃やすと炭素になる。木を燃やすと炭素になる。

これは自然にかえりやすい。

でも、プラスチックが入ると…。

そう、自然には戻らない。

できる限り自然に循環ができるようにしていこうという事。

プラスチック製品の使用を控える。またはプラスチックはプラスチックの範囲内で循環をさせる。

自然を将来にも残していくために、必要な取り組み。




その他いろいろとありましたが、この辺で。




そして、滋賀県の状況報告。

ぷらす第二次滋賀県廃棄物処理計画に関して。

そういや第一次の滋賀県廃棄物処理計画に関して、大学院の時代に、レポートを書いた。

もう一回読み直してみよう…。




そして、ブレイクタイム。

NGO関係の友人やボランティアで一緒だった地域のおじさん、以前お世話になっていた県庁の職員さんたちがこられているのでお話をする。




そして、後半の部。

パネルディスカッション。



高島市長や企業の方、消費生活アドバイザー、大学院生がパネラーで大学教授がコーディネーター。

内容はパネラーのそれぞれの活動報告と会場からの質問も踏まえながら今後の課題の抽出。

なかなか理想論と現実の活動の狭間にある難しい問題。

話にも出ていたが、このフォーラムに参加している人は環境への意識は高い。

それ以外のたくさんの人へのアプローチをどうするのか?これが結局の課題。

押し付けではなかなかできないのが現実。




いかにして、社会全体への環境意識の向上に向けたインセンティブを高めるか。

手法は経済的手法、法的規制などがあるが、切り口を変えるだけで変わってくる。




パネラーの一人がハイブリット車に関して、製造において環境への負荷が大きくなっているので、この車を乗ることが環境にやさしいとはいえないといっていた。

実際に現状はそうかもしれない。

しかし、この車を購入する人が増えれば増えるほど、さまざまな効率化が進む。

製造元において、問題点を改善する方向に持っていくし、経済的観点からより安価に仕上げようと努力する。すなわちムダが削減される。

結果、他の車と同様の製造ラインの元で、しかも環境負荷が低減できるといえる。

だから、安易にハイブリット車を批判できないと同時に、燃費の向上は同じ車種のガソリン車に比べ減少しているのだから、違う環境側面では環境への効果は高まるといえる。




経済的なコストの問題ではここでの他の議論の、グリーン購入にも当てはまる。

環境に配慮した製品は若干値段が高い。経済的に余裕があれば、環境のことも考えるが、実際にはなかなかそうは行かないのが現実。

グリーン購入が進めば進むほど、値が下がっていくことになるし、どこの店でも売られるようになる。

だから行政が率先して購入しようとしているのはこのためである。

財政的に行政が厳しい中で、あえて高いお金でものを買うことの意義があるといえる。




しかしながら、環境の難しいところはどの切り口にするかで、変わってくるところだ。




私自身は環境へのなんらかの意識を持つことの重要性を考える。その積み重ねから、さまざまな情報が個々人に広がっていき、やがてはさらなる環境への意識の高まりにつながると信じている。

環境への取り組みも一歩一歩行っていかなければならない。

無理にしすぎるとハレーションが起こる。

だから環境への取り組みは日々漸進だと思う。




環境に固執することなく、ちょっとした環境への想いを大事にすることがはじまりではないかと考える。