毛根のストライキ (# ゚Д゚) 円形脱毛症 | ひふみのへや ~narimasu-hifuka~皮膚科専門医の葛藤雑記帳〜

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皮膚科専門医(皮膚診=ひふみ)です。日々の診療で患者さんたちから学んだこと、主に「肌」・「皮膚」(ときどき「推し」)をテーマに綴ります。溢れる情報に溺れそうな時代ゆえ、信頼性の高いサイトも紹介します。
必要に応じ加筆/訂正することがあります。

円形脱毛症

(えんけい-だつもうしょう)

 

家族や美容室などで

指摘されたり

 

近頃毛がたくさん抜けるな…

と感じていたら

頭皮の一か所~数か所に

毛が生えなくなったり

 

医療機関に受診する時点で

ほぼ確定している

ことが多い皮膚病のひとつで

 

広く知られている

有名な脱毛症状です

 

VIOやひげなどは

みな

こぞって永久脱毛

を目指す一方で

 

頭髪が抜ける

ということ

当事者にとって

それはそれは

死活問題

なのであります

 

ふつうに生活していれば

多少なりともストレスを

感じることは

全ての人に当てはまります

 

ストレスと体の不調を

結びつけようとすることは

ごく自然なことで

「円形脱毛症」も

決して例外ではなく

「強いストレスで抜ける」

と言われています

 

 実際

今までお会いした患者さんから

話を聞く限り

脱毛症に気づく数ヶ月~半年ぐらい前に

強いストレスを経験した

という方が多いようです

 

実際には

「ストレス」だけが

原因ではない

と考えられており

 

親子・兄弟(とくに双子)で

同じように人がいる(いた)りする

そして

繰り返しやすい

ことから

遺伝的な抜けやすさ

も関与していると考えられています

 

今わかっていることは

 

毛をつくりだす

毛根

リンパ球

(本来は外から来た敵を迎え撃つ)

が攻撃、破壊

(自分で自分を攻撃)

してしまうため

毛が抜ける

 

ということです

 

毛を人に例えると

 

周囲の人からいじめられたり

優しくない環境から逃れるために

ストライキ(登校・出社拒否)

をしているような状態

 

ということは

通える(生える)気にさせる

ために

あれこれ

手をかけ(治療し)なくては)

なりません

 

人によって何が効果を発揮するかは

わかりませんし

励まし過ぎは禁物

あたたかく見守るだけで

元の生活にもどる

(再び毛が生え揃う)

ことも多いのです

 

原因の解明には

まだまだ

時間がかかりそうですが

解明されるその日を

あたたかく見守って

いきましょう

照れ