シャワーとお風呂、どっちのほうが良いんですか? 架空の患者さんお悩み相談室~11 | ひふみのへや ~narimasu-hifuka~皮膚科専門医の備忘録〜

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皮膚科専門医(皮膚診=ひふみ)です。日々の診療で患者さんたちから学んだこと、主に「肌」・「皮膚」(ときどき「推し」)をテーマに綴ります。溢れる情報に溺れそうな時代ゆえ、信頼性の高いサイトも紹介します。
必要に応じ加筆/訂正することがあります。

朝晩の寒さが身に応えますが

みなさんの入浴スタイルは

お風呂派(湯船に入る)?

シャワー派(湯船に入らない)?

 

流石に真冬にシャワー浴

の人はいないのでは…

と思っていたのですが

案外そうでもなく

夏に比べてかなり減るもの

いらっしゃるようです。

 

浴室と脱衣所の気温差がない場合

冬のシャワー浴はとくに大きな問題は

生じないかもしれませんが

気温差が大きい場合は要注意ビックリマーク

 

冬場の入浴時に気をつけたいポイントがわかりやすいです下矢印

 

 

 

さて。

皮膚の症状と入浴スタイルとの関連は?

肌の乾燥状態と関わっているようです。

 

シャワー派と湯船に入る派で

比較すると

シャワー浴(だけ)の人のほうが

肌が乾燥していることが多いようです。

 

アトピー性皮膚炎の患者さんの中には

汗をかきにくい(発汗量が減る)人

がいます。

発汗が極端に減ると

当然はだの乾燥は進み、

かゆみや赤みが出やすくなり

悪化する人が多いのです。

 

湯船に入ると

じんわり発汗が促されますが

シャワー浴だけだと

十分な発汗が促される前に

入浴終了・・・

となってしまうため

乾燥はすすみやすいのでは

ないかと考えています。

 

湯船に入る方の場合

乾燥が目立つ患者さんの入浴温度の

設定を聞いてみると41℃以上の人が多いようです。

中には45℃という人も!

寒がりの大人と一緒に入る子どもたちが

巻き添え(?)を食うことも。

寒いと入浴温度設定を上げたい気持ち

はわかるのですが

40℃以下で入浴した方が

肌の乾燥しやすさは軽減します。

 

入浴スタイルは

「習慣」ですから

気になった人は

試せるところから調整してみては

いかがでしょうか。