みずむし=白癬(はくせん)
ご存じの通り、「水虫(みずむし)」
とは言うものの
原因は“虫”ではありません!
「白癬菌(はくせんきん)」という
真菌(かびのなかま)が
手、足の皮膚の「角質」(肌の一番外側)や、
手足の爪、髪などに感染する皮膚病です。
基本的にはヒト専用(?)の
かびが ヒトの肌に 症状を作ることが多いですが、
大切な家族の一員の 犬 や 猫 などの
ペット動物と同じ真菌に感染することもあるので
注意が必要です。
真菌と細菌、ウイルスとの違いがわかりやすいです
20年以上前の論文です。表現がやや専門的なのですが、オススメ
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjmm1990/40/1/40_1_9/_pdf
代表的な症状を挙げてみます;
足
薄く皮がむける
小さな水くぶれ
趾の間が白くふやける
踵では白くカサカサ乾燥
手
皮むけ(どちらかというとカサカサ)
小さな水ぶくれ
指の間がふやける(薬指を中心に)
爪
足の爪に多い
爪が白く濁り、厚く、脆くなる
股、鼠経(下肢の付け根)
赤みがある
外側に広がるように皮がむける
小型の水ぶくれ、膿疱(水疱の中身が”膿”)
からだ(肩 背中 胸)
乾いたタイプの“湿疹”との
区別が必要ですが、
意外なことに!
かゆみはそれほどないことも多く、
「かゆみがないから水虫ではない」
…という判断は早計ですし、
かゆみがあるから 水虫である
という訳ではありません。
水虫が疑われる場所から
少々皮膚をこすり取り、
顕微鏡で菌の姿を確認し、
それぞれの症状に合った薬(抗真菌薬)
を選びます