にきび=尋常性ざ瘡③ にきび治療~世代別 | ひふみのへや ~narimasu-hifuka~皮膚科専門医の葛藤雑記帳〜

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皮膚科専門医(皮膚診=ひふみ)です。日々の診療で患者さんたちから学んだこと、主に「肌」・「皮膚」(ときどき「推し」)をテーマに綴ります。溢れる情報に溺れそうな時代ゆえ、信頼性の高いサイトも紹介します。
必要に応じ加筆/訂正することがあります。

 

にきび治療~世代別

 

 

10歳前後

この世代のにきびのほとんどが

「小さな白にきび」です。

肌がまだ若くピチピチ 

なので、

正しい洗顔規則正しい生活

を送るだけでも改善しやすいです。

鉛筆大人と比べ肌がまだ未熟(皮膚が薄い)

いわゆる 「にきび用化粧品」

はかえって刺激になる(肌が過剰に乾燥したり剥ける)

こともありえますので

 試し過ぎはおすすめできません。

 

 

13~19歳(ティーンエージャー)

思春期!

皮膚の構造がまだ完全に大人に

なりきっていない一方で

皮脂の分泌量が増え、かなり不安定。

白にきび+赤にきび+黄色にきび

”三役そろい踏み”

 診察していて一番診ごたえがあります。

 

部活で流す汗を手の甲で拭く、等

こだわりの髪型、

親との関係性、

未来への漠然とした不安

からのモヤモヤ

に囲まれて…。

 

ご本人の「にきび治したい度」によって

洗顔方法、日常生活、塗り薬の塗り方などを工夫します。

限定的に内服薬を使うことも。

 

20代以降~大人ニキビ

就寝時間、ストレスのコントロール

が治療の肝。

 

飲酒喫煙も影響していると思われます。

食べ物は…それほど神経質にならなくて

よさそうです。

 

外用内服(漢方薬効果的)、

無理をしないことが肝心。

 

 

ニキビ痕

軽微なものであれば 年月を経て

目立ちにくくなります。

保湿を継続することは重要です。

短期間で積極的な効果を期待される方は

レーザー治療も視野に入れてみても

よいかもしれません。

私見ですが…

レーザー治療などの積極的な治療で肌がきれいになる人は

もとの肌がかなり丈夫(レーザーなどの外部刺激に打ち勝つ能力が高い)

であるように思います。