どんな症状?じんましん~蕁麻疹①  | ひふみのへや ~narimasu-hifuka~皮膚科専門医の葛藤雑記帳〜

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皮膚科専門医(皮膚診=ひふみ)です。日々の診療で患者さんたちから学んだこと、主に「肌」・「皮膚」(ときどき「推し」)をテーマに綴ります。溢れる情報に溺れそうな時代ゆえ、信頼性の高いサイトも紹介します。
必要に応じ加筆/訂正することがあります。

 

「じんましん」の症状は?

 

 

典型的なのは…

突然 蚊に刺された時のような

低めの”ふくらみ”=膨疹(ぼうしん)

が 皮膚のやわらかいところに 現われます。

 

大きさは 粟粒ほど~手のひらぐらいまで、

色は白っぽかったり、赤かったり

 

ほとんどの場合、かゆい です。

 

膨疹は島のように1個ぽつんと出ることもあれば、

たくさんのの島が陸続きに大陸のようになることも。

(膨疹はナンのポコポコ感に似ている!)

 

数十分~数時間以上(24時間以内)持続しますが

跡形無く、必ず消えます。←大切!

 

どちらかと言えば夕方以降にじんましんが出る人が多いですが、

他の時間帯に出ることもあります。

 

鉛筆重症なアレルギー「アナフィラキシーショック」の際、

空気の通り道に膨疹が生じるため息苦しさとして症状を

自覚される場合があります。

 

鉛筆蕁麻疹の出るしくみ

 

①何らかの刺激によりヒスタミン(かゆみのもと)を出す細胞から

 でてきたヒスタミンなどが 皮膚の浅いところの血管の壁に一時的な隙間

 をつくります。

 

②この隙間から血液の液体成分がもれて、

 皮膚の浅いところが一時的にむくみます=じんましん完成

 

じんましん全体の中で原因がわかるものは3割ほど、

じんましんの約7割が原因不明です。

ですが、ヒスタミンが関与しているので

抗ヒスタミン薬の内服がかなり有効です。

相性の良い薬を見つけるのが近道です。