なりあやの韓国シネマ留学記 -23ページ目

なりあやの韓国シネマ留学記

2017年、3度目の韓国留学。
ソウルの大学院で映画を勉強します!

ちょっと久しぶりのシネマート心斎橋。
大阪で最も韓国映画をよくやってる映画館。
 
「キム・ソンダル 大河を売った詐欺師たち」(2016 原題:봉이 김선달)
 
 
「おばあちゃんの家」の、あのかわいいユ・スンホ(유승호)くんが、すっかり大人に。
堂々の主役、キム・イノン(김인홍)=キム・ソンダル(김선달)役です。
 
キム・ソンダルって、名前かと思ったら、金先達なのね。
映画の中では王に与えられた呼び名ということになってます。
 
というと、素晴らしい人のようですが、
 
稀代の詐欺師です。
 
ユ・スンホ、声がいいね。
「おばあちゃんの家」で「チキン、チキン!」ってわめいてた面影は…なくはない(笑)
いたずらっ子な感じは今も。
 
韓国映画を観る楽しみの一つは、脇役だと思うんですね。
脇役がうまい。
 
この映画でも、キム・イノンとコンビを組む詐欺師役のコ・チャンソク(고창석)とか、好きやわ~
 
そして敵役のチョ・ジェヒョン(조재현)。
主役級の俳優ですが。
 
かるーく観られる映画ですが、チョ・ジェヒョンみたいなアクの強い俳優がかろうじて重しになってるんですよね。
 
なのに…
 
日本のチラシに名前がないガーン
スペースの問題があるにしても、ちょっとどうなんやろ。
 
韓国語のクレジットでは、ユ・スンホの次に出てましたが…
 
レイアウトも全然違って。
 
 
 
明らかにEXOのシウミンで売ってるんですが、それも理解できるけど、チョ・ジェヒョンの名前は出してほしかったな~
 
日本での韓国映画の紹介のされ方って、K-POPアイドルか韓流スター売りで、映画ファンとしては心外な時が、けっこうあります。それで入るならいいのか、とも思うけど、でもそれで観ない人もいるんじゃないかと。
 
韓国映画を勉強したいと言うと、日本では、「あ、韓流ね」みたいな反応をされることが多くて、たぶん思ってる韓流とは全然違うねんけどな~と歯がゆい思い。そもそも観てないから、伝えるの難しいですよね。それをどうにかしたいというのが、韓国で学ぶ理由の一つでもあります。
 
感想としては、ちょいと物足りなかった。
エンタメはエンタメでいいんやけど、復讐心にあんまり感情移入できなかった。
というのはその経緯の描き方がちょっと浅いのかな。
 
なにより、稀代の詐欺師というほどの驚くような手口が出てこない…
言い過ぎ?(笑)
 
韓国では昨年7月公開でしたが、それに先立って5月に公開された「探偵 ホン・ギルドン(탐정 홍길동)」の方がだいぶおもしろかった。子役がおもしろすぎる照れ
韓国の大学は3月始まりなんですが、なぜかオリエンテーションが中途半端に早くて2月14日なんですね。そこで履修の説明とかがあるから、勝手の分からないわたしとしては、行かざるを得ず。なので2月13日には韓国入りします。短い大阪滞在……
 
と言いながら、ちゃっかり2月中下旬の韓国ミュージカルの演目をチェックしてます。
 
東京では演劇・ミュージカルをメインで担当してたので、毎月読んでた雑誌「シアターガイド」。3月号は、2017年の韓国演劇&ミュージカルのラインアップが載ってます口笛
 
 

ふむふむ。
韓国でミュージカルをよく観てる知り合いの意見もあわせると、2月中下旬に観るべきミュージカルは、
 
쓰릴 미(スリル・ミー)
아이다(アイーダ)
팬텀(ファントム)
그날들(あの日々)
꽃보다 남자(花より男子)
 
あの日々は、観たんですけどね、また観たいな。
評判ではファントムが一番いい感じかな~
 
韓国ミュージカルファン、ここ数年でかなり増えましたよね。
毎週末行ってるという日本の方、けっこういます。
韓国語ができない方も。
歌とダンスがあるので、せりふが分からなくても楽しめるみたい。
作品そのものは知ってたりもして。
 
「花より男子」は鈴木裕美さんの演出。
 
年始にやってた「デスノート」韓国版も栗山民也さん演出ですしね。
去年は「モーツァルト!」の韓国版を小池修一郎さんが演出してたし、この分野での日韓の作品と人の行き来はけっこう盛んです。
 
そして今日「マッコン」という言葉を知りました。
韓国ミュージカルファンの日本の方からラインで「ソウルマッコン」とカタカナで送られてきて、最初、「ソウルマッコリ」じゃなくて?と思っちゃいましたが、마지막 공연(最後の公演=千秋楽)の略で막공(マッコン)なんですね。知らなんだ。
 
演劇もいっぱい観たいのあるけど、今日はひとまずミュージカル。
 
韓国で一緒にミュージカル観てくれる方、大募集中ですおねがい
イム・グォンテク(임권택)監督の昔の作品をこつこつ観てます。
 
「キルソドム」(1985 原題:길소뜸)
 
 
ポスターが古い(笑)
 
離散家族を描いた作品ですが、同じく離散家族の話が登場する「国際市場で逢いましょう」の描き方とは全然違う。わたしは、こっち(キルソドム)だなと、思いました。
 
どちらの作品も、実際のテレビの映像が流れるのですが、1983年、KBSが離散家族再会の番組を大々的にやったみたいですよね。朝鮮戦争で生き別れた(死に別れてる可能性もありますが)家族を探すキャンペーン。
 
泣いて笑える「国際市場」では、この再会が最も泣けるシーンで、ハッピーな描かれ方ですが、「キルソドム」は再会=ハッピーとはならない。それこそが、離散の重みだと、思いました。
 
それとは別に、若い二人の愛が、美しい。
美しいから、その後の悲劇が際立つんですね。
 
田舎(キルソドム)で愛を育んだファヨンとドンジンの間に息子が生まれるが、朝鮮戦争の混乱の中で三人は生き別れてしまう。
 
ドンジンとは違う男性と結婚し、裕福な暮らしをしているファヨンは、KBSの前でドンジンと三十数年ぶりに再会し、一緒に息子を探しに行く。
 
と、ここまではいいんですが、
 
どうも息子らしい人が見つかったのに、その人は品が悪く、ファヨンは息子と認められない。
という意外な展開に。
長年、会いたくて仕方なかった人が、期待した人ではなかったという描かれ方が、否応なく引き裂かれた家族の現実により近い気がしました。再会、めでたし、でなく。
 
ファヨンと息子(らしき人)が一緒に車に乗っていて、犬をひいてしまうシーンがあるのですが、息子は急いで犬を抱えてきて車に乗せようとする。それをファヨンは汚らわしいという顔で、早く降ろすように言う。
 
ここで、当然、犬がかわいそうで抱えてきたのかと思ったら、食べるためなんですね。
嫌がる母に、「高く売れるのに」ともったいながる息子。
 
という風に、再会しても距離を埋められない親子を生々しく描く。
見応えありました。
 
という話をつい先日、出会った方にしたのですが、その方は、ななんとイム・グォンテク監督の撮影チームで働いた経験があるという日本の方。
うらやましすぎるおねがい