久しぶりにキム・ギドク監督作見ました。
近々、キム・ギドクファンの俳優さんを取材するので(笑)
日本の俳優さんで、キム・ギドク監督作に出たいという方、けっこう多いですね。
世界で注目されますからね~
「殺されたミンジュ」(2014 原題:일대일)
一言で言うと、近年のキム・ギドク監督作の中ではだいぶおもしろかった。
見て良かったです。
キム・ギドク監督作、好きか嫌いかじゃなく、色々考えさせられますよね。
余白が多いからかな。
なんで?とか思い始めたらきりがないほど。
なので、これから書くのはわたしの個人的解釈で、見る人によって全然解釈は違ってくると思われます。
まず、なんでミンジュが殺されるのか、そもそもミンジュが誰なのか、最後まで分かりません。
テーマは「上に言われたからやった」ということに対する断罪?
現代人の思考停止について、考えさせられる。
理由は分からないけど、善悪はともかく、上に言われたから、ミンジュを殺したと思われる容疑者たちが、マ・ドンソク率いる謎の武装集団に拷問を受け、自白調書(?)を書かされる。
武装集団は警察でも軍でもなく、なぜそんなことをするのかは不明。
特にマ・ドンソク以外のメンバーは、ミンジュの復讐というわけでもないらしく、それぞれ社会への不満やらお金欲しさやらで。
と、見てて、なんとなーく、ISが思い浮かんできました……不満を抱えた人たちが、その捌け口として誰かを断罪するという……
そして、キム・ギドク監督らしいのは、その矛先がまた武装集団の方に向いてくるというところ。断罪の仕方に疑問を持ち始めたメンバーが意見すると、マ・ドンソクは従わせようとする。「上に言われたらやる」というのを断罪していた張本人が同じことをさせようとする。
キム・ギドク監督作の特徴。善悪、加害者被害者をはっきりさせないというか、どっちがどうと言えない。
実際の世の中が、そうですよね。マスコミは白黒はっきり報道したがるけど、実際たいがいのことはグレーじゃないですか。
興行的にヒットしなくても、世界中にファンがいるのは、描き方は極端ですが、本質を突いてるからだと思います。
前作「メビウス」で挫折して、最近見てなかったんですが、まだ見てないの何本かあるので、見ようかな~
ただ、キム・ヨンミンが一人何役か分からないぐらい何役もやっていて、その意図がよく分からなかった……というか、同じ役をやってるのか違う役をやってるのか分かりにくくて、演劇ならまだしも映画で何役もやるのは見る側からするとちょっとしんどいなと思いました。
映画見た!という充実感は味わえました。
DVDでも十分集中して見れた。これ、けっこうおもしろいかどうかのバロメーター。
