きっと私はまた不妊治療を再開する。今はまだ軽い出血もあるし、気持ち的にもまだまだ早いけど。
だけどどうしても気になることがある。初期流産をした時から気にはなっていたけど、今回、染色体異常の妊娠をして、より一層考えるようになった。
『染色体異常があった同一周期に採卵した他の受精卵は、染色体異常の可能性が高くなるのか』
今、凍結している胚盤胞は5つ。
コンパクションや初期胚は4つ。
単純にお金と手間だけを考えると、体調が戻り次第、凍結胚を移植するのがベストだろう。
…だけどどうしても怖い。
また同じことを繰り返したらどうしよう。綺麗に見える胚盤胞でも、約半数は染色体異常の可能性がある。
凍結胚を『破棄』するという選択肢もあるけど、ようやくの思いで受精してくれた命ある卵達。
頭の中は倫理問題でいっぱいになる。そもそも体外受精をする時点で、それは『神の領域』なのでは…と悩んでいた。
顕微受精を決めた時には、その領域自体がなんなのかわからなくなった。
そして今…
受精卵の染色体や遺伝子に異常がないか調べる『着床前診断』を真剣に考えている自分がいる。
正確には『着床前スクリーニング』。夫婦には原因のない偶然おきる異常を調べる検査。
ものすごく荒い言い方をすれば、子宮に戻す卵を選別するんだ。
『神の領域』ってなんなんだろう。
踏み込んではいけない領域にどんどんはまっていく気がする。私は何をしてるんだろう。ただ「子供が欲しい」というだけで、何をやってもいいのだろうか。
それでも…多分心の中は決まっている。私はきっと神戸の某クリニックに転院する。そして着床前診断を受けることを決意する。
以下、某クリニック院長の見解
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染色体異常があった周期に採卵した他の受精卵に、染色体異常の可能性が特に高いという訳ではありません。
他の受精卵を子宮に戻してあげて、染色体異常の妊娠になる可能性は37歳の方の平均の倍にはなるのですが、これは特に同じ時期に採卵したからではなく、一度染色体異常妊娠を経験されると、そうでない方に比べて確率が倍になるという統計的な結果によるものです。