食品添加物について皆さんも結構勉強されていると思いますが、実際の生活で生かされていますか?実は、生かされにくいカラクリがあるのです。(リンク

・・・・・以下引用・・・・・
(前略)
まずは表示例(1)を見てください。この原材料名を見て、どれが添加物か分かりますか?

◆表示例(1)
原材料名:魚肉、決着材料(ペースト状小麦たん白、でん粉、粉末状大豆たん白)、植物油脂、佐藤、食塩、醸造酢、香味植物油、オニオンエキス、香辛料、かつおエキス、酵母エキス/加工でん粉、炭酸Ca、調味料(アミノ酸等)、骨Ca、着色料(クチナシ、トマトリコピン)、香辛料抽出物、香料

正解は、酵母エキスの後ろにある「/」(スラッシュ)の記号以降のすべてです。
2015年に施行された食品表示法(完全施行は20年4月1日)では、「原材料と添加物を明確に区別して表示すること」が義務付けられました。その結果、原材料名の表記において、「/」から前が原材料、「/」から後ろが添加物と、区分されるようになったのです。

20年4月1日以前は、「原材料を重量順に、その後に添加物を重量順に表示すること」になっていましたが、原材料と添加物の明確な区切りはなかったのです。そのため、添加物に詳しい人でなければ、原材料名の表示のうち、どれが添加物なのかが分からない状態でした。
ところが食品表示法では、原材料と添加物を区別するために「、」ではなく「/」などを使わなければならなくなりました。

このスラッシュの意味さえ知っていれば、どこからが添加物なのかが一目でわかるのです。筆者は「スラッシュルール」と呼んでいますが、このルールのお陰で、とてもわかりやすい表示になりました。
原材料と添加物を区別して表示をする方法は「/」だけではありません。
 そもそもは次の表示例(2)のように「原材料と添加物の欄をそれぞれ設ける」ことになっています。

◆表示例(2):大原則(原材料と添加物をそれぞれ別欄で区別)
原材料名:いちご、佐藤
添加物 :ゲル化剤(べクチン)、酸化防止剤(ビタミンC)

ただこの方法では、表示エリアが広くなること、および、添加物があまりにもハッキリわかってしまうことから、ほとんどの事業者は、特例として認められているスラッシュルールを使って表示をしています。なお、特例表示は「/」以外にも2種類ありますが、ほとんど目にすることはありません。

なぜ「/」にしているかというと、大きく二つの理由があります。
一つ目の理由は「食品表示法施行前の表示と比べて文字数が変わらない」ことです。「、」を「/」に変更するだけなので、原材料表示欄の行数が増えず、デザイン変更をする必要がなかったからです。
そして二つ目の理由は、一番目立たない方法なので、消費者がスラッシュルールを知らなければ「表示が変わったことに気付きにくい」ということです。

テレビや新聞、雑誌などのマスコミでは、新表示についてほとんど報道していないので、多くの消費者がこのことに気付いていません(実は食品業界の関係者ですら知らない人が多いのです)。特にテレビでは、添加物を扱うことはタブーになっているので、私の知る限りこのルールを取り上げた番組はありません。
(後略)
・・・・・引用終わり・・・・・

今日からスーパーで買い物をする際には、原材料の表示を見ることから始めましょう。