「なかなか寝付けない」「しっかり休んだはずなのに、疲れが取れない」

近年、現代病とも言われている「不眠症」。
睡眠の質の向上(大脳をしっかりと休ませる)を促す上で重要なことは、生活リズムを整えることや、ヒーリング音楽を聞く、瞑想をする(心を整える)等々ネット上では多岐にわたりますが、
今回は最近実施する人も増えている「腸活」にスポットを当てて、腸と睡眠の関係性をお話したい。

□腸活

腸活・・・バランスのよい食生活や適度な運動などによって、腸内環境を整えること
実はあまり知られていない腸と睡眠(大脳)の関係性。

夜になると自然と眠たくなりますが、眠たくなるのは睡眠ホルモンの「メラトニン」が生成されるから。
そのメラトニンの生成に不可欠なのが「腸内細菌」です。
腸内細菌が正しく機能しないとタンパク質がうまく分解されず、メラトニンが生成されません。眠気が来ず寝付きが悪くなったり、睡眠の質が下がってしまうということが起きてしまうというわけです。
不眠症の方は便秘であるケースが多かったりもします。

☆睡眠の質を上げる上では、うまくメラトニンの生成を促すこと≒腸内環境を整えることが重要。

では、そもそも腸内環境を整えるって?
 腸内には「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の三種類がある。
「善玉菌」・・・体にいい影響を与える菌 ビフィズス菌、納豆菌、酵母菌。最近の健康食品にもよく出てくる名前ですね!
「悪玉菌」・・・体に悪い影響を与える菌 ウェルシュ菌、大腸菌。
「日和見菌」・・・どちらにも属さない菌

腸内細菌の数が多く、「善玉菌」が「悪玉菌」優勢な腸内環境であるほど、睡眠ホルモン・メラトニンの生成は活発になり、質の良い眠りにつながっていきます。

□では具体的に腸内環境を整える方法は?
腸内環境改善には主に、「食生活」と「運動」が重要だと言われています。

○食生活
重要なのは  善玉菌を含むもの×善玉菌のエサとなるもの を一緒に摂るということです。善玉菌そのものの数・種類を増やしてくれます。

・善玉菌を含むもの   
発酵食品‥ヨーグルト、ぬか漬け、納豆、キムチ、味噌、チーズ

 最近は、乳酸菌や、ビフィズス菌を含んだ乳製品が増えてきています。
腸内細菌を腸内に定着させる必要があるので、継続的に摂取するということが重要です。

・善玉菌のエサとなるもの   
食物繊維とオリゴ糖‥野菜類(ごぼう、にんじん、芽キャベツ、おくら、ブロッコリー、ほうれん草)豆類(納豆)いも類(さといも、こんにゃく)海藻・きのこ類、果物(バナナ)

食物繊維とオリゴ糖が腸内細菌の動きを活発化させます。しっかり腸まで善玉菌を届ける腕も非常に重要な役割を担ってくれます。
 
○運動
体を動かすことで副交感神経を刺激し、腸を活性化させることが重要です。

・お腹をさする、腰をひねる‥しっかりと深呼吸をしながら行うのがポイント。これも副交感神経を刺激し、腸そのものの動きを活性化させてくれます。

・軽いウォーキング‥足をしっかり動かし、腹筋を意識して行うことで、便を押し出す働きをする腸腰筋が鍛えられ、便秘による悪玉菌の増加を防いでくれます。


食生活、運動ともに行うことが理想ではありますが、厳しく義務化してしまうとそれがかえってストレスになり、腸内環境を悪化させてしまうことも。
矛盾しているようですが、「無理なく」行うことが重要だとも。
朝に毎日ヨーグルトを食べる等々、少し意識を変えて見るだけでいい。自分が意欲的に取り組めそうなことから腸活を始めてみよう。