「食」は体を健やかに保つための重要な要素です。
しかし、「1日3食」をしっかり食べると、内臓が休むことができず、腸内細菌のバランスも崩れて、却って体に負担をかけてしまいます。

人は、食物を口にして飲み込むまでを「食事」と捉えがちですが、体にとっては、食物がのどを通過し、内臓に届いてからが、「食事」の本番となります。

美食、健康食etc.、「食」は様々な取り上げ方をされますが、まずは体の声に耳を傾けることが、本当に体に適した食物の摂取につながります。

◇「糖尿病、脳梗塞、動脈硬化」1日3食しっかり食べる人ほどリスクが高いワケリンク
<PRESIDENT Onlineより>

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~前略~

○一日3食では、内臓は十分に休むことができない
食事のあと、食べものが消化されるまで、胃の中に滞在する時間は平均2~3時間、脂肪分の多いものだと4~5時間ほどと言われています。小腸は、胃から送られてきた消化物を5~8時間かけて分解して、水分と栄養分の8割を吸収します。そして大腸が、小腸で吸収されなかった水分を15~20時間かけて吸収します。

このように、私たちが食べ物を口に入れたあと、胃腸は何時間も働き続けます。

一日3回、食事をとると、朝食から昼食までの間隔は4~5時間、昼食から夕食まで6~7時間程度となります。つまり、前の食事で食べたものが、まだ胃や小腸に残っているうちに、次の食べものが運ばれてきてしまうことになるのです。

これでは、胃腸は休むひまがありません。どんどん疲弊していきます。くわえて、年齢を重ねると、消化液の分泌も悪くなり、胃腸の働きが鈍くなるため、ますます消化に時間がかかるようになり、胃腸も疲れやすくなります。

私たちは、ほとんど常識として、健康な体をつくるためには一日3食しっかり食べなければならないと教わってきましたが、実は、「一日3回の食事」は、内蔵を休ませず、体にダメージを与えていたのです。


○「胸やけ」「胃もたれ」「食欲不振」は、胃が疲れているサイン
「一日3食」を続けていると、胃腸が疲れて、消化機能が衰えると、体にさまざまな不調が現れます。

消化機能が衰えると、まず、食事から十分な栄養分を摂ることができなくなります。一日3食きちんと食べているにもかかわらず、エネルギー不足になってしまうのです。そうすると、疲れやすくなったり、体がだるくなったり、肌や髪のコンディションが悪くなったりします。

また、「胸やけ」「胃もたれ」「食欲不振」が起きやすくなります。胸やけは、食道と胃の間の筋力が落ちて、胃の入口部分の締まりが悪くなり、胃液が食道に逆流することで起こります。消化に時間がかかり、食べものがいつまでも胃に残っていると、胃もたれが起こります。胃の消化機能が落ちてしまったら、食欲もなくなります。

「最近、胸やけや胃もたれになることが多くなった」「昔に比べて食欲が落ちた」という人は、胃が疲れている可能性が高いです。


なお、胸やけや胃もたれ、食欲不振の頻度があまりにも多い場合、長引く場合は、胃炎など何らかの病気になっているおそれがありますから、いちど病院を受診することをおすすめします。

○腸内環境の悪化は、全身にダメージを与える
腸が疲れ、働きが鈍くなると、食べ物が消化しきれずに残ります。それらはやがて腐敗し、腸内でアンモニアなどの有害物質を発生させます。

腸の中には、

・善玉菌…消化を助け健康を維持する働きをする
・悪玉菌…腸内を腐敗させ病気の原因を作る
・日和見菌…体が弱ると悪玉菌に変わる

といった腸内細菌がいます。

健康なときは善玉菌が優勢です。しかし、腸の働きが鈍くなり、老廃物や有害物質などがたまって腸内環境が悪化すると、悪玉菌が優勢になります。そして、腸の働きがますます鈍くなるという悪循環に陥り、便秘や下痢などが起きやすくなります。

さらに、腸で発生した有害物質は、血液に乗って全身にまわります。このせいで、肌荒れがひどくなったり、体臭がきつくなったりします。ときには、がんなどの病気になったりすることもあるのです。

一方、腸には、体内に侵入しようとする異物(ウイルスや毒素など)を排除し、体を守るという「免疫機能」も備わっています。腸の機能が衰え、腸内環境が悪くなると、免疫力が低下してしまいます。すると、風邪や肺炎などの感染症にかかりやすくなる、アレルギーが悪化する、がんが発生する、といったことも起こりやすくなります。

○胃腸だけじゃない、「肝臓」も疲れてしまう
一日3度の食事によって疲れてしまうのは、肝臓も同じです。いや、肝臓の疲れは、胃腸以上と言ってもよいかもしれません。

肝臓は、腎臓とともに「沈黙の臓器」と呼ばれ、ふだん、その存在が意識されることはほとんどありません。お酒を飲みすぎたときや、人間ドックで肝臓の数値に異常が出たりしたとき以外、肝臓の具合を気にすることは、あまりないのではないでしょうか。

ところが、肝臓は実に働き者です。食後、体に入ってきた栄養を、体内で必要なエネルギーに変えたり、余分なエネルギーを蓄えたり、食べものに含まれていたアルコールやアンモニアなどの毒素を処理したり、脂肪の消化吸収を助ける胆汁を作ったり……。

肝臓は、さまざまな役割を一手に担っています。そのため、食事の間隔が短く、次から次へと食べものが入ってくると、肝臓はフル回転で働かなければならず、どんどん疲弊していきます。

疲れにより肝臓の機能が衰えると、本来肝臓で解毒されるはずの毒素や老廃物が体内に残ったり、作られるエネルギーの量が減ったりするため、体が疲れやすくなります。また、肝炎や脂肪肝、肝硬変、肝臓がんなど、肝臓自体の病気や障害が引き起こされたりするおそれも出てきます。

~後略~

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