現代にはびこるアレルギーや免疫疾患。そもそもそんな病気がなかった時代に食べていた、ぬか漬けなどの発酵食品。現代病のほとんどの原因は食にあるかもしれません。
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あなたはあなたのアレルギー症状をどうやって対処していますか?
アレルギーというのは、薬で治すより腸内の細菌フローラを整えて治す方が確実です。
なぜなら、薬によって免疫細胞の宝庫である腸内フローラがバランスを崩すからです。
最強といわれる菌はいくつかあり、それらの特徴は芽胞細胞であることなのです。
芽胞細胞とは、生存環境が悪化した場合、自ら芽胞と呼ばれるバリアを張り一旦休眠体制に入ることができる細胞のことです。
要は、簡単に死なないのです。
では、酪酸菌のすごさをひとつずつ見ていきましょう
なんと、大腸の上皮細胞のエネルギー源の60〜80%を、酪酸菌が産生する「酪酸」が担っているというのです。
大腸の上皮細胞が酸素をモリモリ使って代謝するのを、この酪酸がサポートします。
それによって、傷ついた腸の粘膜を健康な状態に導いてくれ、さらには脂肪の蓄積をも防いでくれるのです。
■酪酸菌は健康な人の腸に多く不健康な人の腸に少ない
酪酸菌を含めた腸内フローラは、内臓だけでなく精神面にも脳や血管にまでも影響をもたらすことがわかっています。
俗に、長寿菌とまで呼ばれている酪酸菌ですが、この菌を普段意識するということはあまりないかもしれませんね。
しかし、
「健康長寿者の腸には酪酸菌が非常に多い」
という、研究結果も発表されているのです。
では、その酪酸菌の主な働きとはどういったものなのでしょうか。
よくいわれるのが、
免疫疾患の抑制
ガン細胞増殖を抑制
アレルギー疾患の抑制
インフルエンザなどの感染症を抑制
という、基本的な不健康ファクターを遠ざけてくれるということです。
■免疫細胞の暴走による自己免疫疾患とは
私たちの体は、体内に何か良からぬものが入ってきたときのために、それらと戦う能力を持った「免疫細胞」というものが備わっているのです。
病原菌やウィルスなど、太古の時代には人間とうまく共存していたであろう小さな細菌が、現代においては人間の体を蝕むことが起こり得るこの世界。
そこでその細菌を素早く発見して退治してくれるのが「免疫細胞」です。
しかし、この精鋭部隊である免疫細胞が暴走したとしたら?
人間にとっての「異物」だけを攻撃してくれるはずが、無害なものや自分の正常な細胞までどんどん攻撃していったら?
体はそれらを排除しようと働き、余計な排泄に体力を奪われ、うまく体のコントロールが取れなくなったりします。
それがいわゆる、
アトピー性皮膚炎
バセドウ病
クローン病
リウマチ
花粉症
喘息
乾癬
白斑
などのアレルギー疾患や、自己免疫疾患です。
これらの、あげればきりがないほどの免疫疾患が近年で増加傾向にあるのは、誰もが周知の事実ですよね。
■免疫細胞の暴走を止めるブレーキ【Tレグ】
多くのアレルギー症状や自己免疫疾患に対する特効薬はありません。
安易に薬で治そうと、
その場しのぎの強い薬で抑制して
↓
今度はその副作用で体調を崩す
↓
そしてそれに対する薬を飲み
↓
体にどんどん薬毒が溜まっていく
こんなループがないとは言い切れませんよね。
免疫細胞の7割が腸で生きて活動しています。
これは腸が免疫細胞のホームであるといっても過言ではありません。
その腸内で生み出される「Tレグ」と呼ばれる免疫細胞が、実は攻撃隊ではなく抑止力として、暴走免疫細胞の活動にブレーキをかける役割を果たすことが明らかになったというのです。
■「Tレグ」を作り出す正体が【酪酸菌】
日本で今急増している免疫疾患があります。それは「多発性硬化症」です。
免疫細胞が暴走して脳の細胞を攻撃してしまうという難病で、手足のしびれから始まり、症状が進むと歩行困難や失明などの恐れもあります。
この病気にかかっている人は、ある重度のアレルギー症状を抱えた人と共通する腸内現象があるというのです。
それは、酪酸菌の一種である『クロストリジウム菌』が明らかに減少していたのです。
クロストリジウムとは「Tレグ」を作り出す素です。
クロストリジウム菌が減少
↓
Tレグが適正に生み出されない
↓
免疫細胞の暴走を止められない
↓
アレルギーや自己免疫疾患を発症
クロストリジウム菌が減少すると、ブレーキの効かない暴走細胞が体への攻撃をやめず、アレルギー反応を止めることもできないのです。
もちろん、そういった疾患の原因が全て酪酸菌の不足によるとは言い切れません。
しかし、そこが足りていないとわかった時点で補えば、何かしらの改善は見られるかもしれませんよね。
■戦前の日本人の腸内は酪酸菌天国
現代にはびこるアレルギーや免疫疾患ですが、そもそもそんな病気がなかった時代に大きなヒントが隠されていると思うのです。
地面がきちんと土のままで、
草木が生えたいように生え、
生きた水がいつでも身近にある、
そんな生活をしていた日本人の腸内は、果たしてどれほどに美しいフローラだったことか・・・
もともとは、動物や人間の常在菌として生息しているはずの酪酸菌なのですが、その菌自体を食べ物で補おうとすると、あまりにも限られたものでしか叶わないからです。
限られたものとは?
ぬか漬けと臭豆腐
です。
私が調べたなかでも、この2つの食品しか確認できませんでした。
日本人で良かったとつくづく思いますね。