奈良市吹奏楽団の音楽監督として25年の長きにわたり団を導いてこられた松岡徳郎さんが、ご逝去されました。
松岡さんは2000年冬に音楽監督に就任され、1971年創立の奈良市吹奏楽団の「21世紀の歩み」を共に築いてきました。
団の音楽観や演奏の方向性──そのすべてに深く関わり、奈良市吹の現在の姿を形作りました。
合奏指導、オリジナル曲の作曲、珠玉のメドレーアレンジ、さらには演奏会の集客まで、その活動は多岐にわたり、奈良市吹にとってかけがえのない存在でした。
松岡さんが奈良市吹にもたらした最大の財産は、“音楽に真摯に向き合う姿勢” を団に根付かせたことです。音の一つ、リズムの一つ、フレーズの一つにこだわり、「妥協しないことが感動を生む」を常に問い続ける。その姿勢は団員一人ひとりの音楽観を形づくり、奈良市吹の演奏の根幹となりました。
闘病生活の中にありながらも、松岡さんはギリギリまで奈良市吹の音楽づくりに力を注ぎ、病状が進行し緩和ケアが必要となった後も、常に奈良市吹のことを気にかけてくれていました。
音楽監督を退かれた後も、病室で8月の県大会、そして関西コンクールをライブ配信で観ておられました。結果報告できる機会をつくってくれていたのだと、信じています。
いつかはこの日が来ると覚悟していたとはいえ、喪失感は計り知れません。
奈良市吹奏楽団にとって松岡徳郎さんは、団の歴史そのものを21世紀へとつなぐ存在でした。
これまでの真摯なご指導と深い関わりに、心から感謝します。
松岡さんが残した音楽と精神は、これからも奈良市吹の中で生き続けます。
松岡徳郎さん。
長年にわたり奈良市吹奏楽団を導いてくださり、本当にありがとうございました。
心よりご冥福をお祈りいたします。



