奈良雪田の書道作品集です。書道に興味関心を持っていただければ幸いです。
身なりや顔つきなど、外から見たその人のようす。土門拳が発した言葉として印象に残った。「風」は、2画目の縦画や「虫」の右側で個性を出した。江戸時代の「旅がらす」を連想する。「貌」は、「へん」「つくり」とも上部を扁平に圧縮して下部の左斜めの画を強調した。今回の作品を見ていると、「木枯し紋次郎」が浮かんできた。このドラマはカラー作品であったが、当時の家のテレビは白黒だったので、白黒で見ていた。後にカラーで見ることになったが、断然白黒がいい。
NEW!2025-04-18 05:15:08
よく見る。注意して見る。字形は、北魏の楷書から見つけた。「へん」が大きく扁平でおもしろい。驚いて目を見開いている感じ。今回の作品を見ていると、蕎麦を思い出した。市内循環のバス通り沿いに「觀」という蕎麦屋さんがあった。入ったことはなかったが、入り口の大きな暖簾に「觀」と豪快に書かれていた。今蕎麦と言えば三輪の「笠そば」だ。
2025-04-17 05:02:29
「七十にして心の欲するところに従えども矩 (のり) をこえず」(論語)より。今回は、横長の文字を2つ縦に並べて、白い作品にしてみた。「従」では、最終画の途中のわずかな折れからの「はね」を見ていただきたい。また、唯一縦長の「へん」にも目をやっていただきたい。「心」は、2画目を「従」の9・10画目と比べていただきたい。また、3・4画目の点は、「従」の4・5画目の点と比べていただきたい。前回は、2/18.
2025-04-16 03:37:35
谷崎潤一郎「陰翳礼讃」より。これは、日本の伝統美が、陰翳の美しさから成り立っていることを、あらゆる角度から見つめ、見直し、ほめたたえた評論。今回は、草書でどっしりと書いた。「陰」は、連綿線を用いず、どっしりと力強い線で書いた。白に着目して見ていただきたい。「翳」は、連続した線で疎密を表現した。しめて書いた部分に着目して見ていただきたい。
2025-04-15 02:49:44
深い趣があり余情豊かなこと。「幽」は、ゆらめくような伸びやかな線を見ていただきたい。また、「山」と「幺」に切り取られた白にも目をやっていただきたい。「玄」は、横長を強調した。縦長な「幽」の「幺」と比べていただきたい。また、起筆や「折れ」などで「つき」を入れてバネを利かせた線にも目をやっていただきたい。前回は、3/5。
2025-04-14 02:08:06
ほえる。大声で叫ぶ。「獅子吼」よりとった。この意味は、釈尊が説法する様子を獅子のほえる様子にたとえたもの。左側の飛び散るような「口」、真ん中の力強い「子」の「はね」、右側の迫力のある「乚」など、説法をする僧侶の気迫が伝わってくる。前回は、2024/4/29。
2025-04-13 00:19:03
意気が盛んで激しいこと。勇ましくてりっぱなこと。土門拳が発した言葉として印象に残った。「壮」では、放出される気のような「にじみ」の効果や、直線的に展開する画の勢いを見ていただきたい。「烈」の上部では、左に展開する左側、上に伸びる右側のエネルギーを感じていただきたい。また、下部では、転がるように展開する力強さを見ていただきたい。
2025-04-12 01:16:29
一つの事に熱中して他を顧みないこと。土門拳が発した言葉として印象に残った。「没」は、「つくり」の上部の横の広がり、下部の縦の伸びを見ていただきたい。また、「へん」の2画目でしめたあとの3画目の飛びにも目をやっていただきたい。「頭」では、「へん」の上下の疎密を見ていただきたい。下部の白を大胆にとった。また、「つくり」は、横画を中心に躍動感のある線に目をやっていただきたい。
2025-04-11 03:58:25
静かにして黙っていること。「静」の「へん」は森、「つくり」は雑踏。外の雑踏を森がシャットアウト。「へん」の黒、「つくり」の白を見ていただきたい。「黙」は、森の中に在る静寂な寺社のよう。黙想する時間が、何よりのごちそう。前回は、2024/4/21。
2025-04-10 04:53:35
日々に継続して努力すること。「功在不舍」(こうはやめざるにあり)より。この意味は、このようなことができるのは、日々に継続して努力するからである。(荀子)「不」は、縦長でどっしりと書いた。始筆や終筆に注目いただきたい。「舍」は、横長の三角形で安定感を出した。左右の払いや「口」を見ていただきたい。前回は、2024/2/11。
2025-04-09 00:58:33
満足する。右払いは、佐保川。左払いは、川にかかる橋。上部は、その脇に咲く大きな桜。右側の余白は、満開な桜。春の流れを感じる右払いと右側の余白を見ていただきたい。前回は、2024/8/2。
2025-04-07 23:09:18
安らかで落ち着いているさま。「晏」は、フリスビーを追いかけて走り回る愛犬のよう。楽しげな様子が伝わってくる。「如」の「女」はご主人、「口」は愛犬。幸せを感じるひと時。「晏」の「女」と比べていただきたい。前回は、2023/12/2。
2025-04-07 05:22:05
清らかに香り高いさま。よい徳名。「淸」は、散る桜、花吹雪。「さんずい」は、舞う花びらで風の動きを感じる。「芬」は、川をおおいつくす桜の花びら。左右の払いや縦画が川の流れを連想させる。前回は、2024/3/28。
2025-04-06 04:52:40
「尋水望山」より。この意味は、水辺を訪れ歩き、山を眺める。山水をこよなく愛することをいう。「尋」は、旅や探索。長く伸びた横画の変化を見ていただきたい。「水」は、水量豊かな用水路。どっしりとした1画目の縦画に対する縦に走るの左側、横に走る右側の線を見ていただきたい。
2025-04-05 05:32:34
今日は、妻と弁当をもって花見に行った。桜は、明日・明後日が満開といったところ。強い日差しのもと、白い桜が映える。前回は、4/2。
2025-04-04 06:03:19
遠くに広がる山をながめる。「望」は、「王」のグルグルで距離感を出した。若草山の頂上から奈良の街や遠くの山をながめているよう。「山」は、甲骨文字からとった。遠くにどっしりと横たわる山である。上部のギザギザと下部の水平な横画を比べていただきたい。
2025-04-02 21:22:56
佐保川の桜もだいぶ咲いた。もう少しで満開。ただ肌寒い。点の「とび」は、桜の花。下部の白は、川の流れ。前回は、2024/12/15。
2025-04-02 02:41:22
雲をのぞみ見る。運気をうかがう。遠い故郷の空を望み、父母を想う思い。「古代文字墨場必携・甲骨文編(木耳社)」を参考にした。「望」は、「人」と「目」を縦にした「臣」からなり、土盛りをした土にのって遠くを望み見ることを表している。「臣」の部分をデフォルメして書いた。白の変化に着目していただきたい。「雲」は、「望」とは対照的に、単純化した。やわらかで伸びやかな線に着目していただきたい。
2025-04-01 04:37:17
すぐれて美しいさま。あまり例がないほど、きれいなさま。今回の作品を見ていると、土門拳の仏像写真が浮かんできた。「瑰」は、グッと迫ってくる仏像の顔のよう。「麗」は、力強く華麗に舞う「室生寺金堂 十二神将立像」のよう。
2025-03-31 08:57:25
「慶雲昌光」より。この意味は、めでたき雲に美しい日の光。「昌」は、上下の「日」を比べていただきたい。丸と四角、黒と白など。「光」は、暖かな日差しが広く行き渡る様子を表した。上部の左右の点や下部の左右の太い線に目をやっていただきたい。寒の戻りはあるものの、ようやくソメイヨシノが咲き出した。前回は、2/23。
2025-03-30 05:10:15
奈良雪田
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