『米国・中国・日本の国勢 2023』
第2回
<GDP(国内総生産)>
中国のGDPの実績は、コロナ以降停滞していても、その躍進ぶりは顕著です。
一方、日本は世界経済的に有名な現象「1990年代からの失われた10年、20年、30年」。
これからも、少子高齢化と多額の有利子負債は解消されず、重荷を背負って歩むしかありません。
2023年には日本のGDPは、ドイツに抜かれ世界第4位になりました。日本の円安、ドイツのインフレが後押ししているとはいえ、再逆転は難しいと言われている。2026年にはインドにも抜かれ世界第5位になる予想です。その後もゼロ成長が続き、2050年にはGDPは世界でも10位ほどの中進国になるとみられます。北欧のように、GDPはそれほど多くなくても幸福度の高い国もあるが、そのような体制づくりをするには遅すぎました。
<GDP>
中国のGDPは2000年に1兆ドル、2010年に6倍の6兆ドル、そして2021年には大躍進の17兆ドルを超えました。2000年~2010年の10年間で4.7倍、2018年~2023年の5年間で1.3倍の驚異的な伸びを成し遂げました。
2010年には日本と並びましたが、それからの13年で4倍の差がつきました。
2020年のコロナ不況でも、世界各国が軒並みマイナス成長なのに、中国はなんとかプラス成長を維持しました。これは、人口のボーナス効果と消費,製造とも自立経済が出来ている証とみられます。
また、強い国家の権限での計画経済が、経済成長をリードしたことも事実でしょう。
ただ、今の前近代的国家社会主義がどこまで通用するのかが、今後の経済成長の継続のカギとなります。
<成長率>
中国は、コロナの時期もプラス成長を保持しました。
片や黄色の日本。この30年、ほぼ成長はありませんでした。日本は0%ラインの低空飛行を続けています。
<一人当りGDP>
中国が、一人当たりのGDPが低いのは、人口が多いため当然の値です。
黄色の日本は、全く増えていません。経済構造の生産性の低さが、低賃金が続く要因となっています。
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次回は 第3回「工業」
(担当E)
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