『相対性理論』 第2回 特殊相対性理論とは? | 奈良の鹿たち

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『相対性理論』

第2回

  <特殊相対性理論とは?>

 

 

 

 

特殊相対性理論においては、それが「慣性系」と呼ばれる静止状態にあるか等速運動を行っているという特殊な環境にある観測者同士のみを扱う対象としているという意味において「特殊」という言葉が用いられています。普通に考えれば、静止状態で観測することは特別ではないように思いますが、宇宙には「絶対静止系」のような特別な慣性系は存在しないのです。止まっている駅から電車を見る時、駅が止まっているという保証はありません。地球・太陽系・銀河系は動いているのです。ただ日常では、影響は小さいということだけなのです。

特殊相対性理論には、2つの大きな柱があります。

「① 特殊相対性原理」と「②光速度不変の原理」。

 

① 特殊相対性原理とは

「どのような速さで動いても、自然の法則は同じように成り立つ」別の表現をすれば「すべての慣性系において物理学の法則は同等に働く」「同じ速さで動いているならば、止まっているときと同じ物理現象が起こる」と言う法則です。ここで言う「自然の法則」とは、物の落下を含め、ありとあらゆる法則です。化学反応や電磁気反応・力学反応などの現象は、それが動いていても止まっていても全く同じだ、ということです。

また「慣性系」とは、外から力の働かずに内部の運動状態が保たれている慣性状態にある座標系のことを指す言葉です。すなわち外力によって速度が変化していく加速度状態にない静止状態にあるか等速運動を行っている観測者同士のみで成立する理論であるということです。

例えば、時速60km/hで動いている電車の中でリンゴを落としても、電車に乗っている人から見れば、リンゴは止まっているときと同じように自然法則で、真下に落下するということです。人とリンゴは、時速60km/hで動いている同じ慣性系だからです。

 

② 光速度不変の原理とは

当時の研究者たちは、光の速さを理論的に求めることに成功しましたが、「この光の速さとは、何に対する速さなのだろうか?」という疑問が出てきました。

たとえば、道を走っているA車の速さの場合、地面に立っている人が測ると、70km/時でした。しかし、同じ方向に走る30km/時のB車から測ると、A車の時速は 70km-30km=40km となります。

速さとは、「どんな立ち位置(慣性系)の人が測ったか」が重要なのです。

光の速さとは、誰から見た速さなのでしょうか? 走る車から見た速さ? 地面に立っている人から見た速さ? しかし、地球も動いています。

アインシュタインは、「誰から見ても光の速度は変わらない」と決めつけたところが偉大でした。

「どのような慣性系においても、どのような速さで動いても、光速は変わらない30万km/sである」別の表現をすれば「光の速度は光源の動きと関係なくすべての観察者(慣性系)にとって30万km/sの不変である」と言う法則です。

電車に乗っていようと、地面に座っていようと、誰から見ても光は30万km/sで移動するということです。

その当時、多くの科学者が光の速さに変化を見つけようとしました。

 

「光速C」という速さの項目は、宇宙を律する基本的な定数の一つであり、定数にすることによって多くの問題の解決がスムーズになりました。ちなみに、この「光速度不変の原理」と言うのは、証明された訳ではなく、観測結果(マイケルソン・モーリーの実験)がそうなっており、アインシュタインが仮定して構築した理論なのです。現在まで、この仮定を覆す実験結果はない論。そのため将来的には、「光速度不変の原理は間違いだった」という事になるかも知れません。

そこで問題

図1 3m/sで歩いているAさんから見た10m/sで走っているバスの速度はいくらに見える

            でしょうか?

    正解 10-3=7 バスの相対速度は7m/sです。

図2 5万km/sで歩いているAさんから見た30万km/sの光の速さはいくらに見えるでしょ

   うか?   

    値がずいぶん大きいですが,図1のときと同じように,30-5=25 25万km/s

   と答えた人も多いでしょう。

   正解は なんと30万km/sなのです! バスと光は違うのです。光は特別なのです。
   これが「どのような慣性系においても・・・」の「光速度不変の原理」です。

 

 

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次回は 第3回「特殊相対性理論で起きる現象①」

 

 

(担当P)

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