お天気まあまあ、時折雪みたいなものがふわっと降ったりして、京都の天気はよく理解できません
平日とあって、渡月橋の人出もそれほどではありませんでした
渡月橋より、川の上流側に向けて歩くと、数分のところに
嵯峨嵐山文華館があります
ここで、開催されているのが
「よきかな源氏物語」という展覧会
一部を除き、撮影OKでした
「紫式部図」 北野恒富 個人蔵
北野恒富という人は、大阪画壇を中心に活躍し、美人画の名手だったそうです
「紫式部」
中村大三郎 京都市学校歴史博物館管理(元成徳中学校蔵)
「源氏物語図屏風」
作者不詳 個人蔵
54帖の内36帖が描かれているそうです
はじめの6コマを拡大してみますね
一つずつに解説文がついていました
『源氏物語図』
作者不詳 個人蔵
こちらも、六曲一双
こちらは、54帖すべて描かれているようです
最初の8話
こちらにも、一話ずつ説明がありました
この中から、何話か取り上げてみます
第2帖「帚木」
雨夜の品定めのシーン
この絵に描かれた場面と似たような場面が、
「光る君へ」でもありました
次、
第9帖「葵」
葵祭の前日、斎王の禊の儀式を見に来た源氏の正妻・葵上と愛人・六条御息所が場所を争った場面です
第17帖「絵合(えあわせ)」
女房たちが二手に分かれ、絵合をしています
第18帖「松風」
明石の方、明石の姫君等が曾祖父から受け継いだ大堰の邸の様子
現在の「嵯峨嵐山文華館」の場所だそうです
第24帖「胡蝶」
六条院の春の町で、池に龍頭鷁首を浮かべ、「舟楽」が演奏されています
一つ一つ場面を見ていくと、面白いですね
「源氏物語押絵貼屏風」
狩野山楽 福田美術館像
こちらは、一つの場面が大きく描かれていました
第5帖「若紫」
第17条「絵合」
こちらも先ほど取り上げた場面です
まずは、
百人一首の札をちらほら
河原左大臣…光源氏のモデルとなった源融(清凉寺には源融をモデルとする阿弥陀如来像がいらっしゃいます)
清少納言
で、最後に、個人的に一番面白かった人形を取り上げたいと思います
「光る君へ」の登場人物も出てきます
百人一首の順に沿って、最初は万葉歌人から
1 秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ 衣手は 露にぬれつつ
天智天皇
3 あしひきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む
柿本人麻呂
4 田子の浦に うち出でて見れば 白妙の 富士の高嶺に 雪はふりつつ
山部赤人
6 かささぎの 渡せる橋に おく霜の 白きを見れば 夜ぞふけにける
中納言家持
7 天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも
阿部仲麿
次は、平安時代
最初に美人と伝わる小野小町です
9 花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに
小野小町
やっぱり美人、平安美人です
これ、イケメンか?
光源氏のモデルだぞ~
15 君がため 春の野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪はふりつつ
光孝天皇
17 ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは
在原業平朝臣
あら?業平もイケメンだったはずだけど…
35 人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香に匂ひける
紀貫之
42 契りきな かたみに袖を しぼりつつ 末の松山 波越さじとは
清原元輔
「光る君へ」でも少しだけ出てきた、清少納言のお父さん
ピンクの服着て、一番おしゃれでした
↓ドラマでは渋いおじさん(水色の服の人)
「光る君へ」で財前直見さんが演じておられますが、ドラマよりずっとなまめかしく、くねくねしていて、妙なお色気がありますねえ(私は、この人形にそっくりな美術史の先生を知ってます)
55 滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ
大納言公任
待って!ちょっと待って!
↑この方、(こんな顔で)公任様なの?うそでしょ!?
↓私の知ってる公任様は、ダンゼンこちらなんですけど?
まひろちゃんも、人形ではすっかり平安顔におなりになって…
「めぐりあひて 見しやそれとも分かるかぬまに」のお相手って三郎なの?
雲隠れにし 夜半の月かな
うわ、
人形とドラマを混同しているぞ(なんだそれ)
59 やすらはで 寝なましものを さ夜更けて かたぶくまでの 月を見しかな
赤染衛門
↑人形の変な姿勢に驚きますが
↓ドラマでも驚く発言をなさっていました
62 夜をこめて 鳥のそらねは はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ
清少納言
この清少納言はウィカさんに似てますねえ
93 世の中は つねにもがもな 渚こぐ あまの小舟の 綱手かなしも
鎌倉右大臣
実朝くんの俳優さん、お元気ですか?
嵯峨嵐山文華館は、2階にも展示がありましたが
ここは畳の大広間で、ゆっくりと展示を見ることができましたよ