正倉院展と圧巻!南円堂の不空羂索観音、頑張れ北円堂の弥勒如来 | 奈良大好き主婦日記☕

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鎌倉在住
奈良や仏像が好きで子育て終了と共に学び直し大学院博士課程修了、研究員になりました。
テーマは平安後期仏教美術。

明日香村、山の辺の道等万葉集の故地が好きです。
ライブドアにも書いていました(はなこの仏像大好きブログ)http://naranouchi.blog.jp



正倉院展に行ったのは三連休の最終日で
前日の日曜美術館で正倉院展が特集されていたこともあってか、激混みでした

展示品の数は例年より少ないような気がしましたが、もしかすると、東京と同時開催の影響でしょうか?

そう思ったのは、奈良博の第一会場の真ん中あたりに展示ケースがなく、ぽっかりと空間が出来ていたからです
でも、これ、レイアウトのせいでしょうかね

数年前の展示では、もっとスカスカな感じがしたこともあったし、展示品に偏りがあるような気がしたこともありました(布系に偏った時があった)

松本伸之館長に変わってからは、展示は充実してきた感じもします

…とはいえ、そもそも正倉院展の展示品の内容は宮内庁が決めるもので、
奈良博はもちろん協賛する新聞社などには出品の内容に関しての決定権はないのですよね
だから
「文句があるなら宮内庁に」
っていうところですかね…いえいえ、文句なんてないですけどね

で、今年の展示は偏りがなくて良かったように思います
ま、ちょっと文献史料の展示が少なかった気もしますが、混んでる会場でじっくり見るのは時間がかかるし、
東京ではあの「国家珍宝帳」の全展示がありましたからラブ、これ以上望むことはありません

「国家珍宝帳」(東博展示)

「国家珍宝帳」…1000年以上前に帳面に記載されたモノが実際に殆ど完璧に今も存在する…これって奇跡です!
わが家なんて、すぐにモノがどこかに行っちゃいますから…にやり(わが家と正倉院宝物を一緒にするなって…)



正倉院展の図録を京都に置いて来てしまったので、内容についてはどこか他の方のところに丸投げします🙄が、

一つだけ、私たちの間で「どれが一番気に入ったか?」について、話し合った結果を発表します

私はこれ↓
螺鈿箱

これは、皮の帯(ベルト)を収納していた入れ物です
ベルトが主役ですが、私は入れ物の方が気に入りました


↓紺玉帯残欠(ベルト)…これを、収納する箱です




友人の一人が気に入ったのは
紫檀金鈿柄香炉
人が群がっていて、なかなか詳しく見られなかったけど、これ以前にも見た気がするのは気のせいかな



別の友人が驚いていたのは
↓鳥毛立女屏風
驚いた内容は
「6枚もあるなんて、知らなかった!」というところでした

数年前に、奈良と東京で分かれて展示されましたね
あの時は両方観に行きました




で、正倉院展の内容はこのくらいにして、
お弁当の話です🍱
私たちは奈良博地下のハーフタイムでお弁当を食べました
初トライです
お弁当は、大小2サイズありましたが、
↓こちらは小さいサイズです(見栄張って?、小さい方を選んでみました)


一人だけ、大きいサイズのお弁当を買った人がいましたが(食いしん坊疑惑)

大小のお弁当の中身の違いは、
・エビの「頭」の有無(お頭つきかどうか)
・牛肉の時雨煮的っぽいやつの有無
・焼売の有無
でした
(正倉院展の内容書かないで、弁当の解説するヤツ)

小さいサイズを選ぶと、エビ🦐の頭とか焼売を食べ損ねますからね…注意ですよ!ねー



仏像館の外に出ると
小さい女の子が
「ねんねー、ねんねー」
と指差していたのです

あまりに可愛くて涙腺を崩壊させながら
指差す方向を見ると
この鹿おうし座が「ねんね」してました爆笑



奈良博では嬉しいことがありましたが
公開して書けないのがざんねーんです
(アメンバー限定記事書こうかな?)



おうし座紅葉栗


次に目指すのは
興福寺南円堂です!

今回は、運慶のお父さん康慶作の南円堂不空羂索観音像の特別公開期間でしたので、興福寺へ急ぎます

ここから、時間との戦いです
私以外の皆さんは、夕方に東京に戻るのです


急ぐ途中、興福寺五重塔が青空に背伸びをしていました



さあさあ
南円堂の康慶さんへレッツゴー!




まずは南円堂の正面でご挨拶
立ち込めるお線香の香りとコンコーンと乾いた響きの銅鑼(?)の音が聞こえてきそうです


ここでチケットを購入します↓
北円堂とセット券です





南円堂の石段を登ります
少し高いだけで、爽やかな風が吹き渡っていました
北円堂と南円堂の同時開帳は6年ぶりだそうです


南円堂から見た五重塔
面白い角度の景色です



圧巻の康慶作 不空羂索観音像
堂々とした体躯
強い目線
豊かな頬
キリッとした唇

さすが運慶パパ!
圧巻です
感動です
そこから動けません!


この不空羂索観音は、下から見ても視線が合いません
外(お賽銭箱)から拝むように造られているんでしょうかね

お顔を見上げながら堂内をまわると、
開いている左扉から入る光が効果的に像に射して
様々な表情を見せてくれます
これがすごい!

私は像の右手前45度の場所から見上げたお顔の表情が一番引き締って良いと思いました


パンフの写真ですが、厳かな雰囲気伝わりますか




今年の開扉では
↓法相六祖坐像が南円堂に並んでいました


彼らは、長いこと興福寺国宝館にいましたね

その後、修復されて、
マイホーム南円堂にお帰りになったんですね!


不空羂索観音の左右にいらっしゃいます


ほら

南円堂にいらっしゃるということは、
これからはこの六祖像もなかなかお見かけすることがなくなるわけですね
そう考えると、ちょっと寂しいね




次は、北円堂

北円堂は毎年、正倉院展の帰りに寄りますが(「ついで」というわけではない)

今回は隣の運慶パパ作の、素晴らしすぎる不空羂索観音像にビビってしまったのか、

運慶作弥勒如来像は寄り目がち…汗
汗汗



直前に拝んだ南円堂の不空羂索観音像の大きさに比べると、こちらは小さいんですよね…ちんまりって感じ

決して見劣りするとか、そんなんじゃないんだけど、「小さくまとまっている感」をどうしても拭えない…

弥勒如来像も、ご自身の小ささを感じているかもしれないね…

弥勒如来像の「そんな気持ち」(どんな気持ち?)を察してか
背後の世親爺やが心配そうにしているのがみえました(は?)


大丈夫かのう…




もちろん、もう一人の無著爺やも、いつものように弥勒如来にお弁当を持ってきてくれていました

「ほれ、弁当じゃよ🍱これで元気をつけなさい」


…と、隣の南円堂不空羂索観音像の圧倒的な存在感に、
若干ビミョウな空気の流れる北円堂…

ビビる弥勒如来に、無著・世親爺やたちがこっそり気を使っていると言うのに…



金ピカの法苑林(ほうえんいん)菩薩と大妙相菩薩ときたら空気読まぬ仏頂面なんですよ!まったくもう!↓

大妙相菩薩↓
ね?ピカピカして仏頂面…


それどころか、四天王ときたら、こんな微妙か空気の中、全くの「ふざけ顔」なんですよ!
↓持国天
四天王は全体的にふざけ顔でしたが、とりわけこの持国天のすっとぼけ顔を目の前にして、大笑いしてしまいました爆笑




こんな感じで、北円堂の仏像たちの「人間模様」に、不謹慎は承知ながら抱腹絶倒してしまいゲラゲラ
楽しい秋の一日となりました

仏像愛に溢れながら、知ったかぶりなく、
変に力むこともない彼女たち、最高だぜ!


中金堂
昨年、同じメンバーで落慶後の中金堂に来た時は、
「ひょっとして竜宮城に来たのか?」
と思いました


竜宮城時代の中金堂↓(昨年)








あれから1年…
さすがに少しは落ち着いたようで、堂々たる風格のお堂でした

青空に、金色の鴟尾がキラキラと光り、それはそれは美しい風景でした(やっぱり竜宮城か?)



昨年来た時は、
こちら中金堂内の仏像の「人間関係」がまるで、
傀儡若造社長「釈迦如来」とそれを支える重文の役員「脇侍」、国宝の警備員「四天王」のようだと大笑いしてしまいましたが(毎年そんなことばかり考えてる人たちなのだよ)、
今年も変わらぬ「人間関係」が継続しているのを見て涙しました(笑)

→昨年の記事






まだ時間に余裕があったため、
国宝館にも入り(省略)
セット券だったので、
東金堂にも立ち寄りました(省略)


↓東金堂の風鐸



と、こんなわけで今年の「合宿」は終わりました

若い頃、同じように奈良で合宿をした友人たちといると、
たちまちあの頃に戻ってしまい、
若返ったような気持ちになります

この気持ちこそ、今の私にとても大切なものなんだと思います



まだ書いていませんが、この合宿の初日は、
海住山寺と恭仁京エリアでした


時間があったら、
途中までで止まっている明日香村の記事

と、恭仁京の記事を書きたいとは、思ってます汗

(でもね、来週発表かあって、今はちょいとそれどころじゃないのよね…)

あ、そうだ、京都国立博物館にも行って、
三十六歌仙観て、とらりんとハイタッチしたんだった…それも書きたいけどなぁ…