鎌倉 長寿寺
昨日の鎌倉は、キンモクセイのほのかな香りで満たされていました
長寿寺は、亀ヶ谷坂の切り通しの入り口にあります
萩の花が咲いていました
ところで
『日本の美術』という本をご存知ですか?
美術専門のシリーズ本です
このムック本、発行元の至文堂のHPによると
「独立行政法人国立文化財機構監修 昭和41年創刊。 国立博物館、文化財研究所、文化庁などの最前線の研究者たちによる、 各号1つのテーマを取り上げた書下ろしの月刊誌です。」
…というとても素晴らしいシリーズ本なのですが、
「平成23年9月刊、第545号をもちまして休刊となりました。長らくのご愛顧にこころより御礼申し上げます。」
…というように、現在は休刊しているようです
なお、
「2009年4月刊の第516号以降は株式会社ぎょうせいから発行しております。」…ということで、最後の方の発行者はぎょうせいに変わってます
至文堂HP
↓
この本、少し前までは、鎌倉図書館ではたくさん揃っていました
私が一冊借りた時、ボロボロだったのでテープで補修して返したのですが、そのあと鎌倉図書館からは日本の美術シリーズがごっそり無くなってしまいました
…まさか、私の補修が汚くて、それでシリーズごと引退しちゃったのでは…と少し悔やんでいます(まさか)
奈良博地下のミュージアムショップでも、つい最近まで(といっても数年前かもしれないけど)、日本の美術シリーズは沢山本棚に置いてあって、「買うのは、また今度」などと悠長に構えていたら、最近殆ど置いていないようです
…ということは、これは、古本屋などでみつけたら、即買いすべきですよ、奥さん!
私もこのシリーズ本は、古本屋で見かけるたびに「とりあえず買い」して家の中に「貯蔵」しておりますが、昨日、ある学者さんの説を確認するため「貯蔵庫」(本棚とも言う)から2冊引っ張りだしてきました
その中の一冊
日本の美術
藤原彫刻
中野玄三編
表紙のこの目の座った方は、平等院鳳凰堂阿弥陀如来坐像です…なんで、今日はこんなにふてくされているんでしょうね〜
などと思いながらページをめくると、
なんと赤い線がひいてあるじゃあーりませんか!
しかも、○付きで!
ほらほら、↓こちらにも
やだぁ、私ったら知らないうちに読んでたんだわ〜≧(´▽`)≦
ぜっんぜん読んだ記憶ないけど〜(ノ´▽`)ノ
などと、半ば嬉しく半ばボケたかと思いつつ、さらにページをめくっていくと、メモがっ!
むむっ⁉︎
これは、私の字ではないぞ!
しかも、「寫」の字!(旧字体)
私の字ではないし、旧字体でメモしてある
…つまり、この本は元々は私のものではなかった
どこかの古本屋で「とりあえず買い」して死蔵していたもので、私の前の所有者は相当年の離れた旧字体を使うおじいさん(おばあさん)だったってことでしょ?
メモも赤い線も私ではなくおじいさん(おばあさん)の読んだ跡でした…どーりで、読んだ記憶が無いと思ったわ(ボケてないけど、読んでもいない)
日本の美術
平安時代後期の彫刻
伊藤史郎
こちらは読んだ記憶があるが、中味を覚えているとは限らない…
では、ちょっとめくって中の写真を見てみましょう!
浄瑠璃寺阿弥陀如来坐像
なんかちょっとお疲れモードですね〜目尻も肩も下がっちゃってるじゃん
円派賢円作か?ともいわれ、平安後期の繊細で美しい阿弥陀如来
仁和寺旧北院本尊阿弥陀如来坐像
いやしかし、お顔はちょっとおもしろいね
目が細いんだね…(子どもの頃、伴淳三郎がCMで「トワイニング・チー・プリーズ」って言ってた時の顔を思い出す←誰もわからん)
運慶作 奈良円成寺大日如来坐像
こちらも智拳印の大日如来坐像
正面から見ると、智拳印もキレイですね
運慶デビュー作で、運慶が父康慶の指導をうけながら(後ろに4度傾けながら)作ったとみられる大日如来
ほとんど1人で作ったと考えられ、制作期間も11ヶ月という長さ(安元元年(1175)11月から翌年10月まで)
過去記事
↓
唇の赤さが可愛らしい
三千院の阿弥陀如来坐像は、頭が大きいかどうか別として、ちょっと顔がメタボじゃありませんか?
んで、こちら、やはり頭が大きいタイプ↓
(幼児体形って言うんでしょうかね?)
金剛峰寺 毘沙門天
怖い顔しても、こわくないもんね〜
極楽で食べ過ぎたんじゃない?
「わ〜っはっは、ほんとだ、ほっぺがパンパンだよ、食べ過ぎじゃないの?」
…と手をたたいて大笑いしているのは、
即成院の二十五菩薩さん
「オレは二十五菩薩だけど、二重アゴじゃないもんね!」とか言ってるわよ
「だってオレのモデルはほら、
らぶりん だからさ!」
追記
アップしてから読み返したら、ヒドイこと沢山書いてますが、大きな仏像愛がある故ということで、お許しください
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