奈良大好き主婦日記☕

奈良大好き主婦日記☕

鎌倉在住
子育て終了を機に大学院博士課程修了、研究員になりましたが、2025春、大学を離れました。
奈良ソムリエ検定1級、飛鳥藤原検定初級、鎌倉検定2級
「はなこの仏像大好きブログ」もどうぞ http://naranouchi.blog.jp 

子育てと並行しながら、通信制奈良大、関西の通信制大学院修士課程・同大学院博士課程と進み、博士課程単位取得満期退学。その後2年ほど同大で研究員をしていましたが、2025年春大学を離れました。

これまで「定朝様」を中心とした平安後期の仏教美術をテーマとしていましたが、このテーマは、私にはとても難しく、限界を感じていました。
また、私は元来、奈良や飛鳥が大好きだったため、(それより後の時代である)平安時代について多くの時間を取られることにジレンマも感じていました。

そのため、2025年3月をもって研究員をやめました。今まで充分なフォローができなかった奈良についての情報をアップデートするために、飛鳥藤原検定初級(2024年12月)、奈良ソムリエ検定1級(2025年3月)を取得しました(ついでに言うと、鎌倉検定もずいぶん前に2級まで取っていますが、忘れてしまっているかも…)。飛鳥藤原検定、奈良ソムリエ検定のさらに上の級を目指すかどうかは未定です。

今後は、検定で得られた知識も活かし、自分自身のテーマを探してみたいと思っています。
 
さてさて、12月17日、春日若宮おん祭のクライマックスの日です
 
 
チューリップ赤チューリップ紫チューリップ黄
 
…ここで、いったん15日から17日までの、おん祭の流れを整理しておきますね
12月15日
 午後1時 大宿所詣
 午後2時半、4時半、6時 御湯立
 午後5時 大宿所祭 
(前々回の記事で取り上げたのは、4時半の御湯立でした)
12月16日 
 午後2時半頃 大和士宵宮詣
 午後3時半頃 田楽座宵宮詣
 午後4時頃 宵宮祭
(前回の記事で、田楽座が宵宮詣に向かうところをキャッチしました)
 
12月17日(←今回はここ)
 午前0時 遷幸の儀
 午前1時 暁祭
 午前10時 本殿祭
 正午 お渡り式
 午後12時50分頃より 南大門交名の儀
 午後1時頃より 松の下式
 午後1時頃より 競馬
 午後2時半 お旅所祭
 午後2時半頃より 稚児流鏑馬
 午後3時半より午後10時頃まで 神楽・東遊・田楽・細男・猿楽・舞楽・和舞
 午後11時 還幸の儀
12月18日
 午後1時 奉納相撲
 午後2時 後宴能
 
今回は、17日のなかで、私が見ることができた「松の下式」を中心に書いてみようと思います
 
 その前に…
大変個人的なことですが、この日の朝、私は左膝を痛めてしまいましたぼけー泣(タイミング最悪)
立ち上がることもままならず、普通に歩くことができなくなってしまったのです
 
しかし、行かないわけにはいかないあせる
…というわけで、ダンナの長い傘を杖にして突撃しました
(そのあと、京都でいったん外科に行き、鎌倉に戻ってからも外科に行っています泣明日は膝のMRI撮影絶望

 

チューリップオレンジチューリップピンクチューリップ紫



さて、12月17日


この3日間、私と行動を共にしているいつもの学友さんが、登大路園地の臨時観覧席の脇に場所取りをしてくれているということでそこに向かいます

 

登大路園地では、すでに「試しの儀」が始まっていました

 

「試しの儀」とは、出発前の行列の各役が所作を行い、順次お渡り式に出立する儀式だそうです

 

↓試しの儀を終えて、お渡り式に向かう人たち

 

登大路園地に次々に行列が並んでいます

 

 

学友が場所取りをしている場所に行き、試しの儀を横目で見ながら、コンビニおにぎりで昼食を済ませ、松の下式が行われる影向の松に向かいます

 

登大路園地から影向の松まで、行列のルートは、

県庁前から西に向かい、油坂で南下、JR奈良駅前から三条通を東に向かい、一の鳥居・影向の松(ここで松の下式)・御旅所へと進みます

総勢1000人、馬50頭の行列です

 

私たちは、松の下式のおこなわれる影向の松に向かいましたが

↓膝が痛くてあまり歩けないので、影向の松の向かい側に設置された桟敷席に座りました(当日券が買えました)


影向の松の真ん前の良席



松の下式

三条通から、

明治以降に加わった先行行列→古式を伝える伝統の行列 の順で行列が来て、

影向の松の前で踊りなどを奉納するのが「松の下式」です

 

古式の行列(風流行列)の順番は

①日使(ひのつかい) ②巫女 ③細男(せいのお)・相撲 ④猿楽 ⑤田楽 ⑥長馬児(ばのちょうこ) ⑦競馬 ⑧流鏑馬 ⑨将馬(いさせうま) ⑩野太刀他 ⑪大和士 ⑫大名行列

となっています

(途中で番狂わせがありましたが、普通のことなのかしら?)

 

では実際の順番で紹介します

 

・明治以降に加わった前行行列

この日の行列は、雨の予報のため、すべてに雨対策がされていました

 
 
稚児行列

 

女性たちの行列

 

 

 

 

 

 


・古式を伝える風流行列

1 日使(ひのつかい)

 
赤衣を着て、千早と呼ぶ白布を肩に懸けて先を地面に引いて進む(天候関係なくこうするらしい)、梅白枝(うめのずばえ)(左)と「祝御幣」(右)

 

御幣(青、黄、赤、白、紫)

 

十列児

 

十列児(4人)

 

日使(ひのつかい)

 

陪従

 

 

 

 

2 巫女

辰市神子

 

八嶋神子

 

郷神子

 

奈良神子

 

拝殿八乙女

 

 

3  細男(せいのお)・相撲

細男6騎

 

 

 

十番力士

 

 

このあと、ものの本によると、猿楽の順番になりますが、実際には下の順で行列が続きました

 

 

4  馬長児(ばちょうのこ)

本来6番、実際には4番目に来ました

 

麻裃を着た士2名

 

馬長児

山鳥の尾を頂に立てた「ひで笠」を被っています

 

馬長児の衣装(奈良博撮影可能エリア)

 

 

5  競馬

本来7番、実際には5番目に来ました

 

 

 

競馬が競われるのは、馬出橋から勝敗榊(御在所前)↓まで

競馬の左右の勝敗により、この後の舞楽が蘭陵王(左舞)から始まるか、納曽利(右舞)から始まるかが決まるそうです

 

6  猿楽

本来4番、実際には6番目に猿楽がやってきました

 

もともと、大和猿楽四座が出仕したそうですが、現在は金春座が出仕しているそうです

 

 

 

 

 

 

7  田楽

本来5番目とありますが、7番目にやってきました

 

五色幣(雨対策のカバーが残念)

 

↓これは華やか!

奈良一刀彫の人形を乗せた大きな綾藺笠(あやいがさ)をかぶる笛役

 

16日、若宮でこの演奏を奉納していました↓

一番手前でガリガリ鳴らす楽器は、編木(ささら)というらしい

 

 

8  流鏑馬

弓矢持と的持

 

揚児(あげのちご)

 

射手児

 

騎馬五騎

 

 

 

 

9  将馬(いさめうま)

将馬は人を乗せないのだそう

 

 

10  野太刀 他

 

 

大人数でザッザッと歩く野太刀は大迫力

 

 

 

11  大和士(やまとざむらい)

 

 

 

ここで、次の大名行列がなかなか姿を見せないので、三条通まで迎えに?行ってみました

 

 

12  大名行列

大名行列は、郡山藩列、子供大名行列、南都奉行列の順番のようですが、三条通の興福寺あたりまで行ってみると…

 

子供行列が集まっているところでした

 

その後ろでは、

郡山藩の大名行列

カッコイイ!スバラシイ!

 

女性も頑張る!

 

 

 

見事で勇壮な大名行列でした

 

その後、私たちも大名行列の後を追って、再び春日大社方向に行ってみました

 

 

 

御旅所

人でいっぱい

↑御旅所の観覧席の料金は、「金壱萬圓也」

 

御旅所祭は、午後2時半から10時半ごろまで8時間も続くらしいので、一万円を払ってでも観覧席で座って見るのがよさそうです(トイレとかご飯とかどうするんだろうという俗なギモンが湧いちゃうけど)

 

御旅所の脇のネット越しに中の様子を窺ってみると、

御仮屋に供物を捧げている様子が見えました(ここもバケツリレー方式)

 

このまま待てば、ネット越しでもある程度御旅所祭を見ることができたと思いますが

左膝が痛くて立っているのが辛くなってしまいました

 

学友には祭を見続けて欲しかったので、彼女をここに残して帰ろうとしたところ、

彼女もいったん駅の近くのホテルに戻るというので、とぼとぼ歩きの私に付き添ってもらい帰ることにしました

 

駅に着くころ、予報通り雨が降り出し、

私は近鉄電車に乗り、学友はそのままホテルに戻って休んだそうです

 

2人とも、大の奈良好きですが、

師走のこの時期のおん祭は初めての経験でした

 

勝手がわからず、見落としたところがたくさんありますが、またいつか(年末の家事を放り出して)見に来たいと思いました