⑱ 採取後健康診断
始まりの日から133日。採取から17日経過。痛みが長引いてしまったので、予定より4日前倒しになった採取後健康診断。病院は7回目。
通常、術後検診はコーディネーターの同行はないのだが、そういう状況だったのでMさんも同行したかったそうだ。けれども既に別件のコーディネートが入っていたため、一人病院へ行くことになる。
先ずは採血、やはり朝一の病院は混んでいる。整理券番号でいうと100人以上待った。ようやく採血まで終わったが、その結果が出なければ受診できないため、思わず入院時の階のデイルームへ行き、窓から見える景色を眺めつつ、つい2週間程前を懐かしむ。ああ、確かにここに入院していたのだなあ。まだ鮮明に思い出せる。
そうして時間を潰し、時間が来たので受診場所の待合へ移動。手術時にお世話になったY医師に声をかけられ、部屋へと入る。先ずは採取部の確認。見た目には問題ないようだが、押すと痛い。左右差があり左側が痛いこと、屈むと痛みが増すことを伝える。こちらから手術時の質問を投げかける。Y医師が答える。左右の腸骨から採取するのは同時進行で、皮膚は一か所の穴だが、そこから針をずらしながら、色んな角度で左右各60回位(1か所からは2回まで)吸い取ったらしい。左右の術者は別。右はほぼ痛みがなく左だけ痛いということは…。
おーぃ!左担当~、まだ痛いぞぉ~!
Y医師によれば骨に何回も刺しているため、骨がスカスカ?バキバキ?表現は失念したが、何せ軽い骨折のようなもので、この痛みの原因は骨らしい。個人差はあるが、痛みがいつ消えるか不安だったので、約3週間後に再検診を受けさせてもらうことになった。
日は仮押さえだったけれど、変更はきくとのこと。急に変更出来るのかを尋ねたところ、『ドナーは別枠ですので。』とのこと。ドナーファストパスまだまだ有効。
しかしながら、痛みが治まっていればこれで終了となったハズ。ここまでのステップで一切、再検査もなくストレートで来ていたのに、最後の最後で再検査をくらうという詰めの甘さは己の生き様のようで情けない。
再検診の日まで、1日2回飲んでも持つように痛み止めの薬を処方していただく。
これは最早、頓服ではなく1日2回の薬である。
それまでは自重し、今度こそは無事エンディングを迎えられるようにしなければ。
受診終了し、病院を出るやいなや、まるで見ていたかのようなタイミングでMさんから確認の電話が入り、今日の状況を訊かれたので伝えた。あっさり終わらず申し訳なく思う。というわけで、このストーリーはもう少し続くのであった。
※次回⑲“採取後再検診”へ続く