⑫ 自己血採血(1回目)
始まりから86日目。4回目の病院は自己血採血がメイン。その前に入院説明のオリエンテーリングと麻酔科受診を受けねばならない。今回はコーディネーターの同行がないため受付から終始、自ら行わなければならないのである。今まで頼り切っていたので、どう動けばよいか何度も確認する。今日この病院に来ているというMさんに偶然にも遭遇しても気まずいので、極力うつむき加減で院内を歩く。この行程では本来なら自己血採血が行えるか否かの採血検査があるのだが、前回の採取前健康診断からあまり日が経っていないため、前回の検査が生かせることとなり採血検査をパスできた。
そして受付にて入院説明の手続きをする。『ドナーさんですよね?』と訊かれ簡単な質問用紙に記入する。合同で行われるという入院説明会の時間となり所定の場所へと行くが、時間になっても誰も他の入院予定っぽい人が来ない。
え?一人?
“合同”ではなくなった個人説明会は10分程度の説明ビデオを見た後、入院についての冊子に基づき説明を受け終了。ここでも『ドナーの方ですね?』と同じことを訊かれた。
続いては麻酔科検診。ここでは何かしらの診察めいたことをするのかと思いきや、説明を受ける程度。ここでも『ドナーの方ですね。』と言われた。なんだか照れくさい。そして話の末に、出た出た同意書!よっ!待ってました!
今回は全身麻酔の同意書。病院へ来る度、何らかの同意書にサインしている気がする。
そして、いよいよ本日メインの自己血採血。今回は400ml採るらしい。いつも献血で採っている量だし、慣れているのでなんてことない。ただ飲み放題のジュースはないので、その後、採血と同じ量を点滴し水分を補うらしい。献血の時もいつもそうだが、私の血管が太いのか優秀なのかすぐに終了。もちろんここでも、ドナーであることは知られていた。次回も400ml採りますと言われる。
献血と異なるのは、こんな短い間隔で400ml採ったことはない。なので血剤を処方してくれるらしい。採血終了後、会計へ行き、0円領収書を受け取り、処方された薬を受け取る。薬の説明で『便がびっくりするくらい黒くなります。』と言われた。
病院を出た後、コンビニでスポーツドリンクを買い、秒で飲み干した後は、なんだか空腹感がひどく、ファミレスで焼肉セットを食らい、ドリンクバーで野菜ジュースを腹一杯まで飲み続け、食後に薬を服用。後刻、便意をもよおしトイレへ。
びっくりするくらい黒くなる?
そんなわけ…。
ほんまや。
※次回⑬“自己血採血(2回目)”へ続く。