最近、雨漏れが多い | 奈良県古民家再生協会ブログ

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今年の梅雨は遅いですね。

もう入っているんでしょうか。

その割の雨が少ないですがこれからかもしれません。

これがまた降るとなると線状降水帯といった長雨に

なるので災害に発展することがあります。

 

最近、雨漏れを対処してほしいという連絡が多いです。

ほとんどが瓦屋根です。

瓦屋根も単純な切妻の形であればそう簡単に雨が漏る

ことはありません。

ほとんどが屋根が直交するような形、寄棟など谷という

部分ができる屋根です。

この部分には板金を敷くことになっていますが長年雨が

流れると板金に穴が開きます。

また古民家など古い家では増築を繰り返すことで継ぎ足

しを繰り返すのでこのような形ができてしまいます。

 

中には写真のように屋根と屋根がぶつかるような形に

なっている家も見受けられます。

本来はこの下は外部で下には地面があるのですが、谷

の板金や谷に箱樋などを設けて室内になっていること

があります。

蔵の入り口に多いです。

本来はいったん外に出てから蔵の入るようになっていた

ものが、外に出なくてもいいように屋根をつないでしま

ったのでこのような形になっています。

造ってしばらくは大丈夫ですが、経年で、おそらく10年

から20年もすれば雨が漏ります。

 

もう一度板金を差し替えるか,本来の形に戻して外部と

してしまうかとなります。

 

いずれにしろ複雑な形の屋根は造らない、無理に家を継ぎ

足さない、本来外であるべきところに屋根を作らないのが

雨漏れを防ぐことになります。

業界に人間にはわかりますが、一般の方にはこのようなこと

はわかりません。

古民家を購入して改修することが多くなりました。

雨漏れの原因になるような形になっていないかだけでも確認

しておきましょう。

屋根の修理は費用が掛かります。

それ以上に雨漏れがする家で暮らすのはストレスです。

そして家も傷みます。