片引き戸かドアか | 奈良県古民家再生協会ブログ

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住宅では部屋の出入り口に扉が付きます。

この扉にはドアのように開閉する建具もあれば

片引き戸と言って横に引いて開ける扉があります。

写真は片引き戸が付く出入り枠です。

 

当社では片引き戸を使うことが多いですが、皆さん

はどうですか。

引戸よりドアの方が好きな人もいると思います。

玄関建具なども以前はドアしかなかったのが引戸も

採用できるようになっています。

以前ハウスメーカーの仕事をしていた時は相対的に

ドアが多かったです。

家のタイプにもよりますが和風住宅というか和室の

多い家は引き戸が多く、洋室の多い家はドアが多い

といった感じでした。

それぞれメリット、デメリットがあります。

 

ドアは開くとき後ろの下がるという動作が必要に

なります。

また開けっ放しにしておくとストッパーを使わない

と不安定です。

また現代のようなバリアフリーでは床に何かあると

開閉できません。

一方、気密性、断熱、防音という点では有利です。

建具を枠に押し付けることができますから。

 

引戸は開閉の動作が楽です。

開けっぱなしにしても中途半端に開けておいても安定

していて邪魔になりません。

ただし建具を引く壁が必要になります。

昔の家はほとんどが引戸でした。

その反動もあってかドアがもてはやされたようなところ

があります。

反対に気密性、断熱、防音という点ではドアのような性能

は期待できません。

と言っても居室はドアでも換気のために建具と床にはすき

間がありますが。

 

玄関建具で思うのですが、雨が降っている時や荷物を持って

いる時のことを考えると片引戸のほうがいいと思うのですが、

ドアを選ぶ人は多いですね。

もちろん雨じまいや断熱性・気密性という点では劣ります。

また種類も片引き戸のほうが豊富です。

余談ですが、日本では外部建具としての玄関ドアは外開きしか

ありませんが、アメリカでは内開きです。

日本のように玄関で靴を脱ぐ習慣があると内開きがしにくい

という理由がありますが、雨じまいという点で優れていると

いうのもあるでしょうね。

アメリカでは玄関などは少しくらい雨が入っても気にしない

とか聞いたことがあります。