デート当日

 

彼女と所沢駅で待ち合わせをした

 

 

僕は最寄りの新所沢駅から

 

電車で待ち合わせ場所を目指した

 

ちなみに彼女の容姿は

 

写真で見た感じだと

 

おっとりしていてふんわり系女子だった

 

その写真を頼りに

 

彼女を見つけなければならないのだが

 

僕は目が悪く見つけられるか不安だった

 

もしかしたら

 

”同じ電車に乗ってないか”

 

とドキドキしながら周りをキョロキョロと見渡していた

 

その姿は不審者と間違われてもおかしくなかった

 

 

電車に揺られること数分

 

あっという間に所沢駅へ着いてしまった

 

駅員さんにスロープを設置してもらい電車を降りた

 

僕は人混みの中、エレベーターを目指していると

 

彼女から

 

”見つけたかも”

 

というメッセージが届いた

 

僕はドキドキしながら

 

再び、車椅子を漕ぎはじめた

 

すると…

 

誰かが後ろから僕の肩をポンっと叩いた

 

もちろん今こんな事をするのは彼女しかいない

 

僕のドキドキは最高潮だった

 

彼女「こんにちわ!」

 

僕はゆっくりと後ろを振り彼女をみると…

 

 

”うわーーーー!!!ぜんっぜん写真と違うーーーー”

 

”違うどころか全く別人じゃないか!”

 

”加工に加工を重ねて加工した姿だったのか…”

 

 

と、心の中で叫んでいた…

 

思わず顔に出てしまいそうになったが

 

そんな態度を出すわけにはいかなかった

 

僕「こんにちわ〜!」

 

僕「びっくりしましたよ!」

 

彼女「あはは、すみません」

 

顔は全然違ったが

 

思っていた通り、ものすごくおっとりした雰囲気の子だった

 

僕「じゃあ、いきましょうか」

 

そう言って

 

そのまま彼女と一緒に駅の外へ出た

 

僕は一旦、状況を整理したかった

 

僕「すみません、ちょっとそこで煙草吸って来ていいですか?」

 

彼女「あ、じゃあ私も側にいますよ!」

 

僕「いや!煙草の匂いついちゃうし、ここで待っててください!」

 

彼女「わかりました!」

 

 

僕は煙草に火をつけ

 

”あ〜帰りたいな〜”

 

と、空に向かって嘆いていた…

 

 

結局その後

 

彼女とカラオケに行ったのだが

 

彼女は1曲も歌わず僕の歌をただ聞いているだけだった…

 

 

 

はじめてのデート①