2度目の埼玉でのリハビリ生活が始まった
自立支援の寮は
国立障害者リハビリセンターの敷地内にあり
すぐ側に病院もある
寮の部屋は基本的に2人部屋だが
僕は運よく1人だった
知らない人と同じ部屋だと気を遣うので
1人でラッキーと思ったが
少し寂しい気持ちもあった
寮には24時間体制で
介護士と看護師もいる
入寮当日
姉たちも帰り
夜ご飯を食べに食堂へ向かった
僕はその食堂で、洗礼を受ける事になる
食堂の席は自由だと聞いていたので
適当に席を選んで食事をしていた
続々と車椅子に乗っている方や、杖をついてる人が入ってくる
すると
車椅子に乗ってキャップを被った少しイケイケのおじさんが
僕の斜め前で食事を始めた
おじさんはチラチラ睨んできた
おじさん「今日入ったの?」
僕「はい…」
おじさん「ここさ、俺らの席だから次から違うとこ座ってくれる?」
僕はおかしくて少し笑ってしまった
こういう場所でも
学生みたいなことする人がいた
おじさん「なんかおかしい?」
おじさんはイライラしていた
僕「すみません、席は自由って聞いたんで」
おじさん「知らんわ」
理不尽すぎる言動がおかしくてたまらなかった
僕「まあ、次からは違う席で食べるんで」
おじさん「あとさ、君、挨拶できないの?」
僕「それはまあ、お互い様じゃないですか?」
初めましてのやつに、いきなり睨み効かせてくるやつに言われたくなかった
おじさん「なめてんの?」
僕「いや!全然!そのまんまのこと言っただけです」
おじさんは、食事を途中でやめ、食堂から出ていった
僕も気分は良くなかったが
学生ノリみたいなのが懐かしくて
なんだか楽しい気分でもあった
寮生活も集団生活なので
人との付き合いはうまくやらないといけない
だが
初日から一悶着あった僕は
この先うまくやっていけるのだろうか
少し不安になっていた…
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