転院できることを、向井さんに報告した

 

 

僕「向井さ〜ん!」

 

向井さん「あ、奈良井くんおはよう!」

 

僕「おはようございます!」

 

僕「なんとか紹介状を書いてもらえることになりました」

 

向井さん「やったね!」

 

向井さん「でも本当、あっちは厳しいぞ〜」

 

僕「厳しくても、やれるだけやってみます!」

 

向井さん「負けんなよ〜」

 

僕「でも本当、色々と向井さんのおかげなので!ありがとうございます!」

 

向井さん「なんだか初めて会った時より、表情が変わったね!」

 

 

向井さんと出会うまでは

 

出口の見えない暗闇のトンネルの中にいて、ひとり彷徨っていた

 

だけど

 

向井さんと出会って

 

暗闇のトンネルの中に無数の光が射し込んで

 

僕の歩む道を先まで照らしてくれた

 

 

向井さんは僕にとってかけがえのない恩人となった

 

 

僕「戻ってきた時には、今よりも変わった姿見せます!」

 

向井さん「楽しみにしてる!」

 

 

向井さんとの約束も交わし、僕の新たな挑戦が始まろうとしていた

 

 

 

月日は流れ

 

あっという間に転院当日を迎えた

 

お世話になった看護師さんたちも見送りに来ていた

 

あんなクソガキだったのにも関わらず

 

みんな暖かく見送ってくれた

 

一同「頑張ってね〜!」

 

山田さん「成長した姿、楽しみに待ってるぞ!」

 

僕「うん!行ってきます!!!」

 

 

僕は正直、5ヶ月間で変われるかなという不安もあった

 

むしろ、変わらなきゃというプレッシャーも感じていた

 

だけど

 

どんな世界が広がっているのだろう

 

車椅子で生きていこうと覚悟して頑張っている人が

 

どのくらいいるんだろう

 

同じ年代の人はいるのだろうか

 

 

いろんな想像を膨らませながら

 

僕の短いようで長い道のりが始まった…

 

 

 

 

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