事故を起こしてから4ヶ月が経った

 

 

僕の身体には変化はなく

 

手も足も動かせなかった

 

正直ピクリとも動かない身体に違和感を抱いていたが

 

治るだろう…

 

そう思いながら

 

とにかく早くリハビリして退院したい

 

それだけを願っていた

 

 

先生との面談の日

 

先生が部屋にきた

 

先生「体調は変わりない?」

 

僕「はい、特に変わりはないです」

 

先生「来週の月曜日、リハビリ病院に転入しよっか!」

 

 

僕にとって願っても無い言葉だった

 

僕のテンションは最高潮だった

 

僕「え!!!!いくいくいく!!!」

 

 

僕は張り切っていた

 

ついにリハビリができる!

 

歩ける!走れる!みんなに会える!

 

治ったらやりたいことをたくさん想像しながら

 

その日を待っていた

 

 

リハビリ病院転入当日

 

朝、看護師長が僕のところへ来て

 

卒業証書のような物をくれた

 

師長「退院おめでとう!リハビリ頑張るんだよ!」

 

僕「ありがとうございます!」

 

僕「お世話になりました!」

 

お世話になった看護師さんたちに見送られながら

 

お別れをした

 

 

車に揺られること数時間

 

地元のリハビリ病院へ着いた

 

病室へ案内され

 

いろんな説明を受けた後

 

先生との面談が行われた

 

 

先生「こんにちわ。担当医師の〇〇です」

 

僕「よろしくおねがいします」

 

先生「早速だけど、奈良井さんは、どこまで目指してる?」

 

僕「目指してるっていうのは…?」

 

 

僕は前の病院で、自分の身体の状況を聞いていなかった

 

 

先生「リハビリをしてどこまで治したい?」

 

 

僕はこの時の先生の言葉が理解できなかった…

 

 

僕「どこまでって…前みたいに歩いたり、自分でご飯を食べたり…」

 

僕「とにかく早く前の生活に戻りたいです!」

 

僕はそれが当たり前のことだと思っていた

 

 

先生は重たい口をゆっくり開いた

 

先生「自分でご飯は食べれるようになると思う…」

 

先生「だけどね…君はもう歩けないんだよ」

 

先生「この先生涯、車椅子生活になる…」

 

先生が何を言っているのかさっぱりわからなかった

 

”リハビリしに来たのに歩けない?”

 

”じゃあ、何のためのリハビリ?”

 

理解が追いつかなかった

 

僕「え…どういうことですか…」

 

先生「奈良井さんは、頸髄損傷という障害を負っているんだよ」

 

どうやら事故の時に首の骨が複雑に折れた影響で

 

首の脊髄を傷つけたらしい

 

 

”障害…”

 

”障害者ってこと…?”

 

 

この瞬間、全てが嫌になった

 

 

この先の人生、僕には何もない

 

生きている意味もない

 

障害者という事実なんか、受け入れたくない

 

僕という存在が

 

ただの置き物になる

 

 

僕の思っていた幻想を打ち砕かされ

 

 

僕の心は全て空っぽになってしまった

 

 

 

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