1ヶ月以上続いています。
学校に行けなくなり、元気も笑顔も失っていた息子が、見事にもう一度元気を取り戻しているようです。
私はずっと、ゲーム反対派でした。
ゲームが子供にとって魅力的なのは分かっていたけど、
ゲームが与える悪影響の方が大きいと思い、子供にはゲームの時間を制限してきました。
子供を守るのは、親の責任だと思ってきたからです。
そんな私が、息子にゲームを好きなだけやっていいと許可するというのは、ものすごく勇気のいる決断でした。
賭けみたいなもんで。
でも、ゲームの与える悪影響よりも、ゲームが息子の心の逃げ場になるのなら、それでいいかと思いました。
苦しい気持ちを忘れられる時間を与えてあげたくて。
ゲームは期待通りに働いてくれました。
毎日楽しそうにゲームしている息子を見て、いまだにこれでいいのか?と思ってみたり、いつまで続けるのかと思ってみたりすることはあるのだけれど。
そんな中、毎日毎日、息子のやっているゲームを見ていて、私の中でも発見がありました。
なぜ、息子はゲームをやるのか。
なぜ、そんなにゲームにハマるのか。
以下、私が気付いた理由です。
①学校の事とか嫌な事を忘れられる。(これは最初から予想できてました。)
②失敗しても、何度でもやり直せる。(自分のペースで進められる。)
③練習したり、研究したりすれば、比較的短期間で結果が出る。
④運動神経の悪い息子でも、ゲームの中ではスーパープレイが出来たりして、運動神経が良くなった気分になれる。
⑤ゲームの中では頑張れば、一番になれる。
⑥ゲームをクリアできた時の達成感。
⑦ゲームを通して、お友達と遊べる。お友達と協力プレイをすると、友情が深まる。
などなど…。
息子が日常の中で、味わいたくてもなかなか味わえなかったものが、
ゲームの世界の中では味わう事ができる。
そうか…
そんな喜びがいっぱいあるんだね…と思って、
ゲームをやめられない息子の気持ちが、少しだけ理解できたような気がしました。
息子にそんな事を話したら、
息子は「そうなんだよ!」と嬉しそうに ゲームについて語り出しました。
そして、最後にこう言いました。
「ゲームはね、ほんとに達成感があってさ、気持ちいいんだ。
ゲームやってるとさ、嫌な事忘れられる。
僕さ、ゲームはストレス発散だってずっと思って来たんだ。
だけどね、
そうじゃなくて、
本当は、ただ丸め込んでるだけなんだ。
丸め込んでるだけだから、また嫌な事が出てきちゃうんだよ。」
って…。
丸め込むっていう表現が、なぜかすごく私の耳に残りました。
大好きなゲームを好きなだけやれば、
息子は嫌な事を忘れられる。
元気になれる。
そんな私の考えが、とっても薄っぺらく感じました。
バーチャルの世界で、ずっと生きて行く事はできない。
そこでは、本当の意味での喜びや満足感は得られない。
息子は心の何処かで、それに気付いているようでした。