普通になりたい | 我が家は天才を飼っている

我が家は天才を飼っている

我が家のぶっ飛び息子の記録。
育てにくい子供を育てながら、日々悩み、落ち込み、気付き、観念を手放し、成長させてもらってます。同じ様な子育てに苦労しているお母さん達の少しでも慰めになってくれれば嬉しいです。

久しぶりに勇気を出して、お友達が沢山集まる場所へ顔を出した息子。





そこにいたメンバーは、ほとんどが幼馴染みで、息子のこともよく理解してくれています。





息子はみんなのことが大好きで、その輪に入りたくて、だからものすごい恐怖と闘いながらも、顔を出そうと決めたんだと思います。





いつものように、めちゃくちゃ不自然な感じで入って行った息子。





「ほんとは来たくないんだけどなー。」
って言ってみたり、





「あー、気持ち悪いっ、吐きそー。」
って言ってみたり、





床に寝転んで死んだふりしてみたり、






まあ、ほんとに、






どんだけ不器用やねーんっ。





って思いましたけど(笑)、
それが逆に彼の必死さを表してたので、そっと見守ってたんですけどね…。





最初は悪ふざけしてた息子でしたが、
途中でもう我慢できないって顔で私のところへやってきたので、2人でちょっとその場を離れると、





人目のつかない所で、息子が暴れ出して、
ものすごい怒りを私にぶつけるように、
体当たりしてきたり、叩いてきたり…。





しばらくそんなことが続いて、
その後、暴れるのをやめた息子の目から涙が…。





「すんごく頑張ったけど、思うようにいかなかったのかな…?」
と声をかけると、





小さくうなづいて、






「僕のせいだ。」
とささやく息子。






「僕がどんなに頑張ったって、無理なんだ。





いつもみんなについて行けない。





もう、生まれてからずっとこんなじゃ、心が悲しくて、淋しくて、壊れてしまいそうだよ…





僕は、ただ普通に…、普通にみんなといたいのに。





たった一日でもいい、たった一時間でも一分でもいいから、





普通になりたいよ…。





一度でいいから、そういうのを味わってみたいよ…。」





と、涙に濡れた目で、私に訴えてきて、






息子の気持ちを考えると、
すごく切なくて、





だけど、息子の願いが叶う方法なんて見つからなくて…、





「そういう居場所を頑張って見つけよう…。」





って苦し紛れに言った私の言葉に、





「それも淋しいけどね…」





と、ポツリとつぶやいた息子。





そんな場所があるなんて思えなかったのかな。





それとも、そういう居場所を見つけようとすることすら、普通になりたい息子に、あなたは普通じゃないよって言ってしまってたのかな?





普通になりたいって夢。





息子にとっては、手が届きそうもない、夢のまた夢。