OM Shanthi Shanthi  Shanthi

ヨガのクラスの最後に

「オーム シャンティ シャンティ シャンティヒ」

と私は心の中で唱え頭を垂れます。

このシャンティ、たまに皆さんに


「心の中でこの言葉を唱えてください」


とお伝えすることもあります。

この「シャン」 とは

平和 寂静 平安 幸せ

「ティ」は~であるという接続語です。

私はお客様にわかり易く、
「この世の中生きているすべてのものすべてに
    幸せがありますように」

とも言っていますが、シャンティとはどんな意味が
あるのでしょうか?

私達には3つの妨げがあると・・・

1、自分自身への妨げ 「アーディヤートミカ」
  (仕事・家庭・身体 et)

2、周りの妨げ 「アーディバウティカ」
    (友達・場所・環境 etc)

3、大きな妨げ 「アーディダイヴィカ」
    (天災・戦争・火事 etc)

私達は色々な側面を持っています。

一人で何役もしています。
ママ・主婦・奥様・会社での立場など、同じ私でも
エリアが変わると名前も役割も変わります。

特に女性ってそうじゃないですか?

なんて忙しいんだろう?って
思っていませんか?

子供さんのいる家庭って本当に大変。
子供を学校や塾やサークルの事にもいくつかの
仕事にも、火事、家族の事、親戚の事・・・
数えきれない「やるべきこと」が溢れています。

変えられない、動く事が出来ないもどかしさも
感じながら、少しばかりの変化を一喜一憂している
自分がいるでしょう。

何かに集中しようとしても、どうしても避けられない
何かが邪魔をすることがあるかもしれません。

自分ではどうしようもないこと。

逃れられないこと。

どうして自分だけ?

どうして私の家族に?


だれにでも、どんなに努力しても、変えられない
自分の運命のようなものがあるはずです。

必死に とか
一生懸命 とか
我を忘れて とか

自分でコントロールできる域ではないものには
泣いても叫んでも、どうすることもできない。

その3つの妨げが常にあるという事を知る事
すなわち、知識は大事だと。

そんな識別の力を持っているなら、苦しみも
抑えられるのではと。

この宇宙と自分の、無駄な戦いをすることなく
嘆き悲しむことなく、理性と知識を持って祈り
があるのだということです。

祈りとは
自分の思いを通す祈りではなく

3つのどうしようもない妨げを知った上での
他人や他者との関わりを認識する事

知ることが出来る人、識別のできる人だからこそ
祈りができるのです。


今起こったことは、必要だからこそ必要な時期として
起こったことだと・・・受け止める。

そんな簡単ではないことを、すんなりと
シャンティと言っている自分が恥ずかしくなりますが

誰にでも経験があるはずですよね。

特に人の生命に関する事。

神様が作った命だとしたら

神様が創造した身体であるなら


私は30年前に、娘の生と父親の死で
実感した。

何年にも渡り、葛藤し続けた。

誰にでもあるよね。
問題は大小じゃない。

出来る限りの変化を期待しつつも
それ以上の事は諦めではなく、受け入れに代わる

そうやって、そこまで色々と手を尽くし考えてきたこと
悩んできたこと、行動したことを、受け入れなくては。


自分の生きてきた道を振り返ることも
成果を確かめることなく
まだ見ぬ未来に心砕くことなく

今、この瞬間の自分の行為や感情を
認めてあげられたらいいなと、心から思うのです。

今日も、心を込めて



「シャーンティ シャーンティ シャーンティヒ」

ॐ शान्तिः शान्तिः शान्तिः


hitoyo