内定から一夜明け、今日は雨だったけれども、
外の世界はこんなに明るいのかと思った。
同じ景色だが、感じ方がまるで違った。
雨の中でも私の見える景色は夢と希望に溢れていた。
雨も雲も草木もにっこりと私に微笑んでくれた。
私もにっこりと微笑み返した。
銀行で給与口座を開設した。
銀行は必要に私にクレジットカードの加入を勧めてくる。
当たり前のように行員が私にクレジットカードの加入を勧めてくる光景が、
私には嬉しくってたまらなかった。
無職の私にはこんなことはありえなかった。
口座を開設しても銀行はクレジットカードの加入は勧めてこないし、
逆にこちらからクレジットカードに加入を希望しても、
加入すらできなかった。
社会に所属しているということがどれだけ幸せなことかと思った。
マズローは人間の欲求を5段階に分けて説明しているが、
その第3の欲求である社会的欲求とはこういうことかと実感した。
会社員という肩書きが、どれだけ社会で重宝されているかが分かった。
今までは何かをするにつけてもなんだか後ろめたいような感覚が私に付きまとってきた。
だが、今日は違った。
会社員(見込み)という肩書きが私の後ろめたいような感覚を吹き飛ばした。
今まで私は社会に向かって孤独に叫び続けた。
だが、今日は私は何も言わずとも社会は私を包み込んでくれた。
会社員という人間はこんなに楽なもんかと思った。
その一方で会社員という肩書きで社会から守られていると、
気がつくと茹でガエルになり、社会の奴隷になってしまってしまう可能性もあると感じた。
会社に依存することなく、会社と対等に付き合える人間にならなければと
改めて思った。
私の入社する予定である会社の人間は会社と対等に付き合っていこうという人間の多い会社だと思う。
よき会社に出会えた。