拝啓 マリコ様
ハリケーン騒ぎが始まって早三日。
昨日の午後から 嵐に疲れ果てた人々を揶揄ったような透き通る青空です。
ついに時間前、プールの噴水が勢いよく流れ出し
それが電気が戻ったシュプーレとなり、意気揚々と掃除機、洗濯をはじめたのも束の間
30分くらいでしょうか。電気はまた止まりました。
かなりガッカリしました。あの時はそれこそ感謝の気持ち、停電を直してくださった電気会社の方々への感謝、いつもは当たり前すぎる日常、スイッチを押すと明かりがつく、冷蔵庫は冷たいもの、そういう当たり前のことが実は当たり前ではなかった事、そしてスマホ、インターネットへの依存度がどれほどであったか。そういう思いが一気にわっと押し寄せてきて小躍りしたにも関わらず、ピン、という妙な音でおわり。
また静かすぎる時間が戻ってきてした。
掃除機をモップかけに変えて、一息ついて林真理子の”白蓮れんれん”の最後の30ページ弱を読み終えました。
この本はずいぶん昔に買ったものを、いままで読むタイミングが掴めずに手に取らなかった本ですが、
皮肉にもこの三日間のハリケーン、ネット、テレビのない時間が やっとこの本に向き合う時間を作ることができました。
そして、。。さすがです。期待以上に素晴らしいものでした。
私が林真理子さんを好きなのは、私もご多分に漏れず私も彼女のエッセイ、夜明けのブランコから入門者ですが、
ああいう林真理子という実物の呟きから読み進めると、妙な必要以上の親近感がでて、お友達感覚になってしまい、
そのお友達が壮大な明治大正の実在の人物をそれも物凄い資料をもとに書いたという事に、
他の作家が書けて当然に書く小説より凄いと感じてしまう事、そして主人公に対する真理子さんの愛おしいほどの愛情を感じるのは私だけかしら、とか。
これを機にもっと読書の時間を意識して作ろうと思います。
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