人生は寄りで見れば悲劇だが
引きで見れば喜劇である。
これはチャップリンの言葉である。
確かにそうだ。
しかし人は目の前にある問題を無視して宇宙規模で物事を考えるだけでは生活できない。
やはり目の前にある問題を見つめない訳にはいかないのだ。
人生とは砂時計のような物だとヴィクトールフランクルは表した。
上に溜まった砂は未来に起こる事象で
下に溜まった砂は過去に起きた事象。
そして真ん中の細い部分からサラサラ流れる砂が今起きている事象。
下に落ちた砂が上に戻ることは決してなく、
常に時は上から下にサラサラと流れ落ちていく。
細い部分を流れる砂の一粒が目の前で起きている事なのだと。
目の前で起きた大きな問題というのも真ん中に止まっているわけではなく
等しく下にこぼれ落ちていき、
やがて上から落ちてくる砂に埋もれていくのだと。
だから今目の前で起きた問題もやがて薄れて記憶の彼方に消えていくんですよ。
今こうやっている間にもサラサラと砂が落ちている。
そうやって一日過ごしていけば昨日よりは心の傷も癒えていく。
あした、あさって、1週間、1ヶ月。
淡々と過ごしていけば
きっと時間が忘れさせてくれる。