クリスマスですね。私は今日は代休でした。まさに、クリぼっちです(笑)。
今年の仕事もあと1日半。最後まで気を引き締めて取り組みます。
さて、新薬情報です。11月26日に原発性腋窩多汗症治療薬のエクロックゲルが発売されました。
これまで、多汗症の患者さんに院外で処方されるのは、主にプロ・バンサインでした。
私の薬局でも、何回か処方を受けたことがあります。
ただ、プロ・バンサインは抗コリン薬で、それによる全身性副作用(口渇・散瞳など)が多いのが問題でした。
それゆえ、「1回1錠、1日3回」の処方であっても、医師から調節服用する指示が出ていることが多いです。
そのほかでは、Clinical Cloudによると、 第1選択が塩化アルミニウムの外用療法(院内調剤製剤)、第2選択がA型ボツリヌス毒素の皮内投与だそうです。私は知りませんでした。
今回のエクロックゲルは、 エクリン汗腺に発現するムスカリン受容体サブタイプのM3を介したコリン作動性反応を阻害し、発汗を抑制する1日1回塗布の外用薬です。内服治療で問題となる抗コリン作用による全身性の副作用のリスクが低いことなどから、原発性腋窩多汗症に対する新たな治療選択肢となります。
それでは、薬剤情報です。
○エクロックゲル5%
【効能・効果】
原発性腋窩多汗症
※腋窩のみの適応です。
【用法・用量】
1日1回、適量を腋窩に塗布する。
※「ゲルで塗布」といっても、手で塗り拡げるのではありません。使い方の指導は必須です。
ポンプの上にアプリケーターが付いており、その上に出して塗ります。
各腋窩あたりポンプ1押し分となります。
手の上に出して塗ってはいけません。手に付いた場合は、洗い流す必要があります。
【禁忌】
・ 閉塞隅角緑内障の患者
・ 前立腺肥大による排尿障害がある患者
※外用薬で全身性副作用が少ないとはいえ、上記患者さんには禁忌なので注意が必要です。
【特定の背景を有する患者に関する注意】(抜粋)
・ 12歳未満の小児等を対象とした国内臨床試験は実施していない。
【取り扱い上の注意】
・ 本剤は可燃性であるため、保存および使用の際には火気を避けること。
(第一石油類 危険等級II 水溶性 火気厳禁)
※夏場は車内への置き忘れ、冬場はストーブの近くでの保存・使用は禁忌です。
【包装】
・20g入りボトル1本
※「服薬指導のエッセンス改訂第3版」は完売致しました。
本当に、本当にありがとうございます。
今後、第4版が発売できるかは未定です。ツイッター:https://twitter.com/nao_z_3
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