「服薬指導のエッセンス改訂第2版」P.187にも記載していますが、

約1年前に、厚労省が「免疫抑制薬の一部を妊婦に処方可能にする」と発表しました。

そしてこの度、添付文書の改訂が指示されました。

 

https://www.e-mediceo.com/diweb/closeup/detail/1521447209#immunosuppressant

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日本の添付文書の妊産婦に対する記載は、現実と合致していないものがあります。

それゆえ、添付文書の記載を鵜呑みにするわけには行きません。

妊産婦に対する薬剤の影響では、「虎ノ門病院」の取り組みが有名です。

このような、現実のデータの蓄積を添付文書に反映させようという動きがあるようです(おそらく)。

 

今回、禁忌が解除されたのは、次の3種です。

・タクロリムス(プログラフ/グラセプター、タリムス点眼、プロトピック軟膏)

・アザチオプリン(イムラン/アザニン)

・シクロスポリン(ネオーラル/サンディミュン)

 

私は調剤薬局勤務なので、これが実際の業務に影響するかというと…微妙です。

実際に、これらを服用している妊娠可能な女性の患者さんがいますが、質問されたことはありません。

もし、そのような質問を受けても、今回の改訂により「大丈夫ですよ」とは言えないでしょう。

事実に基づけば「以前は妊産婦には使えませんでしたが、現在は使えるようになりました。

ただ、リスクがないわけではないので、医師と十分に相談する必要があります」でしょうか?

デリケートな問題なので、薬剤師としては、可否の判断はできません。

 

「服薬指導のエッセンス」には、避妊すべき薬剤、催奇形性の高い薬剤の表を掲載しています。

今回の改訂に基づき、該当薬剤を削除することにします。

元々、全てを掲載してわけではありませんでした(苦笑)。

 

※5月1日に「服薬指導のエッセンス改訂第2版」が発売されました。

自費出版のため、宣伝媒体がありません(切実)。

興味ある方は出版社のHPで立ち読みしてみて下さい。

もしすでに購入された方で「いいな」と思った方は、周りに拡散してください(苦笑)。お願いします!

https://www.tokyotosho.co.jp/info/syu/y09.html

 


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