この前、近隣病院の医師から「アイクルシグを在庫できるか?」と問い合わせがありました。

この際、アイクルシグが昨年発売された抗がん薬であることは知っていました。

ただ、薬剤管理の詳細については、知りませんでした。

 

アイクルシグの詳細はこちら。

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/201611/549070.html?ref=RL3

※閲覧するには登録が必要です。

 

医師は「管理が厳しい薬だけど在庫できますか?」と。

私は「管理が厳しい薬の場合、通常は発注時に卸から処方元を聞かれます。基本的には処方があってからの発注になりますが…」と答えました。

医師は「それでは、MRを行かせます。それで対応できますか?」と。

私は「MRから情報をもらって、予め在庫できるか確認します」と答えました。

 

その後、MRからの連絡を待たずに、こちらからMRに連絡しました。

どうやら、アイクルシグは、医師のe-learningによる登録が必要で、投薬時には医師が交付するカード(アイクルシグ錠カード)が必要とのこと。

その医師の場合は、すでに登録されているらしく、私の薬局が購入できるように卸に手配をしてくれました。

 

実のところ、アイクルシグを発売されている大塚製薬のHPを観ても、薬局の対応について、何の記載もありません。

しかし、来局したMRさんは「薬剤師の先生方へ アイクルシグ錠カード運用のお知らせ」という資料をくれました。

 

アイクルシグ自体、繁用される薬剤ではないので、全ての薬局に予め「カード運用」について周知するのは難しいのかもしれません。

ただ、今回は、医師が患者さんのことを考えて「在庫してほしい」と言ってくれたから良かったものの、普通は、いきなり処方が来るわけです。

私は、近隣病院がアイクルシグを採用していることを知りませんでしたが(私の怠慢かもしれませんが)、採用された時点で、せめて近隣薬局には周知徹底する必要があると思います。

この辺り、製薬メーカーの怠慢のように思います。

実際、処方箋は、どこの薬局でも有効なわけで、処方が来てから困るのは、我々の前に患者さんでもあります。

 

「服薬指導のエッセンス」では、このような管理の厳しい薬剤の対応について、予め周知しておいたほうが混乱しないと思い、「確認カードの確認の必要な薬剤」について表を掲載しています。今回、アイクルシグを追加しようと思います。

 

もし、お読みになった皆さんで、「この薬剤も該当するよ」というものがありましたら、ぜひ教えてくださいね。

 

こちらにアクセスすると大きくなります。

https://www.dropbox.com/s/1var4sna75y3mm2/%E8%A1%A82-2%20%E6%B2%BB%E7%99%82%E7%A2%BA%E8%AA%8D%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%8C%E5%BF%85%E8%A6%81%E3%81%AA%E6%8A%97%E3%81%8C%E3%82%93%E8%96%AC%E3%83%BC%E8%BF%BD%E5%8A%A0.pdf?dl=0

 

http://www.tokyotosho.co.jp/info/syu/y08.html

 


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