鹿児島はカツオ船にとっては、錦江湾でエサを積み、その足で漁に出てカツオを獲り、獲った魚をいち早く鹿児島市場に卸し、再び漁に出る。この繰り返しのスパンが距離的に非常に短くで済む最高の漁場だ。もちろん獲った鰹は冷凍する間もなく市場に運ばれ新鮮なうちに私たちの食卓に上るというわけだ。
私の義父はそのカツオ船のえさとなるカタクチイワシを獲る漁師を40年以上行っており今では錦江湾では唯一の漁師となった。
カツオ船にとってカツオ漁のエサとなるカタクチイワシはもちろん新鮮な生餌(いきえ)でなくてはならない。
外海の荒波にも耐えうるように獲ってから生簀の中で数日慣らしてトレーニングさせ厳選されたものだけをカツオ船に供給している。過去にはかごしま水族館にもカタクチイワシを供給し5万匹のイワシトルネードとして皆さんも目にしたことがあるかもしれない。
「カツオ一本釣り水揚げ量日本一」の裏にはエサとなるカタクチイワシとそれを支える漁師たちの存在も知ってもらえると嬉しい。