おとなが悪すぎる | 音楽のこと?話しだすと止まんないからなぁ~

音楽のこと?話しだすと止まんないからなぁ~

バッハジミヘンデイトンファンク!
嗜好も思考も偏ってますし、おぼろげな知識と主観で語ってます。違ってたらゴメンナサイ。

本稿はともすれば自慢話ともとられかねず、しかも本ブログはこれまで罵詈雑言悪口罵詈の塊で、その上自慢話では人間として最悪ですから、もうだいぶ以前から書きたかったものの躊躇していました。しかし前々回前回のテーマと同類のことですので、今回投稿させていただくことにしました。僕の言いたいことは決して自慢ではありませんので、そこは何卒何卒ご理解賜りたく、お願い申し上げます。

年前まで住んでいたところは、とにかく底意地の悪い、最低の町でした。だものそんなところで育っちゃった子供たちも推して知るべし、ヒネておとなびたクソガキしかいない・・・ずーっとそう思ってました。実際にその片鱗も見えてはいたんです。ところが・・・

その地域では毎年夏に一日限り近隣のいくつかの町内会が合同で納涼祭を催すんですが、ある年僕は輪番で班長に当たっていました。面倒なことに、各班でなにか模擬店を出さなければなりません。みなさんお定まりの焼き鳥だの焼きそばだの言ってましたが、僕はこの暑いさなかに食べ物というのがどうしてもイヤで、我が班だけはまったく別のことを企画しました。

まあ縁日みたいなものですから、僕は子供相手のゆる~い射的屋をやろうと考え、ネットで調べて与えられた予算で道具や景品をそろえることにしました。できればたくさん取らせてあげたいですから、予算はなるべく景品に使いたい。だから750円のチャチな鉄砲3挺とコルク100発、あとはビールケースを拝借してその上にホームセンターで買った、ただの長い板切れ2枚ばかりを渡し、そこに景品を並べて開店を待ちました。

どうせ今日びのガキどもはビデオゲームでゾンビ倒してるほうが面白いんだろうから、こんなチャチなものになど食いつくことはあるまい。それならこっちはヒマでしょうがありませんから、僕はギターとギターアンプ持参で、サングラスなんぞかけながら、の~んびりテキトーにやってました・・・最初のうちだけね。

いったいこの近所のどこにこんなにたくさんのガキどもが潜んでやがったのか、はじめパラパラものめずらしさでやってみた子供たちが、おそらく口コミで広めたんでしょう、まあ来るわ来るわすぐに長蛇の列。とてもギター弾いて遊んでる場合じゃなくなっちゃって、玉は拾わなきゃならないわ、落ちた景品拾って渡してやらなきゃならないわ、忙しくてしょうがありません。たぶんリアルな鉄砲からリアルな玉が飛んでって、狙いが当たって落ちたものがもらえる。面白かったんでしょうね。よく見るとみんながリピーターになってくれてます。よかったですよ。昔も今も子供なんてのは同じなんですね。しかもこんなヤな感じの地域だってのに。でも安心しました。

感心したのは、子供たちみんなが男女学年問わず、明らかに公平平等の気持ちを持って遊んでくれたこと。キチンと並んで、割り込んだりすることも喧嘩したりすることもなく、ルールなどいっさい強制してはいないにもかかわらず、むしろ自分たちでルールを作って、そしてそれを守ってくれてました。4発100円を1セットにしたのですが、僕が頼んだわけでもないのに、あまりに列が長いからでしょう、自分の番になっても全員一度に2セット以上やろうとせず、4発撃つとまた後ろに並んでくれてます。更に驚いたのは、景品は形が様々ですから、落とす難易度にどうしても差が出ますが、落としやすいものばかりを狙っている子がいると、一斉にブーイングを浴びせ、その子を引き摺り下ろしちゃうんですよ。そして、このお店は僕たちにとらせてくれようとしてやってるんだから、そんなことをしちゃいけないんだ、なんて言ってくれて。みんなで楽しむために、みんなで痩せ我慢までしてくれてたんですよ。そしてナント、一番落とし易い景品は、最後の最後までひとつ残ってました。こうなるともう美談でしょ?いや~うれしかったですよ。

みんなループ状で並んでくれてますから、列は短くなることがありません。そのままとうとう納涼祭のお開きの時間になってしまいました。計算したわけでもないのに、景品もほとんど底をついてます。せっかく並んでくれたのに申し訳ないけど・・・。明日も来るの?いや、ゴメン、今日だけなんだよ。なーんだ、じゃ来年ね。・・・(う~ん・・・オレ来年は役員じゃないんだよねぇ・・・そうは言えなかったけど)。でもこんなに喜んでくれたんだから、来年も・・・なんて、思わないわけでもなかったんです、実のところ。でもその気は数日後にすっかり消え失せました。

気心の知れた町内の人は喜んでくださって、けっこう子供に厳しくしてるのに、みんな言うこと聞いちゃっててたいしたもんだなんて、褒めてもくれたんです。でも実際はこっちもいっしょんなってわーわーやってただけで、子供たちが勝手に慕ってくれただけのことでしたけどね。ただ、ほとんど馴染みのない大人たちは、僕をあまり快く思わなかったようで、なーにが気に障ったんでしょうか、反省会の時にもまったく無視、ってか白眼視。すいか割りを子供たちみんなが喜んでましただって。そんなものだ~れもやってなかったじゃねーか。・・・そういやレイバンかけたまんまで子供の相手したりしてましたけどね、オレ。それでも子供たちは僕のこといい人って言ってくれたよ。まあ、こんなもんでしょう、ここらのオトナたちは。そんなためにやったわけじゃありませんから、別に褒めてくれなくてもいいし、労ってくれる必要もないけど、みっともねぇからウソだけはつくなよ。こういう人たちに育てられちゃってんだもんなぁ。どーなんだろ。

というわけで、翌年は一部に待望論もあったんですが、丁重にお断りいたしました。みんなゴメンネ。でも嫌がられてまでできないよ。

※実はもうひとつこの続きみたいな自慢話があるんですけど、長くなっちゃったんで、次稿で書く・・・ような気がします。