昭和のクソガキ代表の僕は、プロフィールにあるとおり、撃墜王になりたいとそこそこ本気で思ってました。だって戦争に行くなら鉄砲担いで泥の中を匍匐前進させられるよりも、大空を舞っての空中戦のほうがぜんぜんカッコいいじゃないですか。ゼロ戦や隼じゃちょっとパワー不足ですけど、なんとしても３４３航空隊に入れてもらって、紫電改なら誉エンジンの２０００馬力で２０ミリ機関砲４門なんですから、Ｆ６ＦやＦ４Ｕなんてメじゃないし、Ｐ５１にだって引けをとりません。陸軍なら、米軍が最優秀インターセプター（迎撃戦闘機）と認めた二式単戦鍾馗。時速６００キロ超の高速に加えて、高度５千メーターまで４分半という、ゼロ戦より１分も速い上昇性能で、模擬戦では名機メッサーシュミットにも勝っちゃいましたし、後にはＢ２９用にナント４０ミリ機関砲まで装填してましたからねー・・・
とまあ、こんな調子だったんですけど、じゃあ戦争したいのかといえばそんなことはまったくありませんで、それとこれとはちゃんと別の話。あの孫子だって戦争なんか絶対にするなと言ってます。敵を知り己を知れば百戦危うからずとは、後に曹操か誰かが書き加えたもので、それどころか百戦百勝は善の善に非ずと言ってます。もちろんやらないで済ますのが善の善。イザとなったら戦争も辞さずなんて勇ましいことを言ってんのは、夜郎自大のバカ軍人とネトアホか、あとはテメーじゃ鉄砲担がない「最高指揮官」とやらくらいのもの。どっちみち最期は絞首刑だけどね。
少し前に尊敬するブロガーさんが、ご息女の沖縄修学旅行について書かれていらっしゃいました。なんでも事前学習ってのがあるそうで、トラウマになるくらいに悲惨な映像を見せられて、現地へ行けば行ったで悲惨な爪跡巡りと悲惨な体験談を聞かされ、ちっとも楽しい思い出作りはできなかったそうな。平和が大事というのはもちろんよくわかりますし、そのとおりですが、僕はこんなものは逆効果だと思います。事実、このご息女の同級生男子はこれに反発し、学校は一方的なことばかり言ってるが、沖縄は基地でメシを食ってじゃないかとツイートしたそうです。よけいなことを吹き込む大人には非がありますが、僕はこの男子は健全だと思います。こんな浅墓な教育を続ければ、却ってネトウヨのようなハンパ者を増やすだけでしょう。
教育とはつくづく難しいものだと思います。しかし、自分が学童学生だった時のことを思い出せば、自ずと答えは出そうなもので、多感な時期にこれでもかこれでもかと悲惨なものをさんざん見せられて、特に聴きたいとも思わない話もさんざん聴かされて、ウン、確かに平和は大事だなんて思えるわけがない。頭でわかったって反発しますよ。伊藤宗一郎って人は防衛庁長官になった時、つい「男子の本懐」なんて口を滑らせて物議を醸しましたが、そもそも男児はそういうＤＮＡ配列になってるが故に、女児より多少多く生まれてくるんですから、頭ごなしにヘイワヘイワなどと植えつけようったって土台無理。メカや兵器が大好き、生産なんかに興味なし、破壊することしか頭にありません。こりゃしょうがないの。
僕は残念ながら女性になったことがありませんし、年中無神経呼ばわりされてますから、女の子のことはまったくわかりませんけど、それでも「平和」に興味を持てったって、そこはどうなんでしょう。「平和」なんてものは興味や研究の対象にはなりにくいんじゃないかしら。実際軍事評論家ってのはいますけど、平和評論家なんて聞いたことがないもの。要するにどうすりゃ平和になるかなんて議論のしようもなく、具体的に答えられるヤツなんかいないってこと。なのに「こんなに悲惨なんだからその目によく焼き付けなさい」なんてバカじゃねーの？
どれだけ戦争ごっこをしようが、軍事シュミレーションやゲームをしようが、現実との区別はちゃんとできるんですから、なにも無理やりへんなものを見せたり聴かせたりする必要なんかないじゃない。イジメみたいなもんで、かわいそうですよ。そんなことをするぐらいなら、報道やネット社会のあり方を考えるほうが明らかに有意義だと思いますけどね。ネットやスマホなんか１８禁にすりゃいいのよ。上述の男子生徒だって、ヘイト野郎どもの言い草をネットで知ったのかもしれません。
ＰＣやネットの使い方を教えながら、過剰な平和教育なんてのは、覚せい剤うちながら睡眠薬飲ませてるようなもんだと言ったら、言い過ぎ？でもどっちも不要ですよ。
う～ん・・・やっぱこれはこれでカッコイイとは思うなぁ・・・