人格の向上

 

 

美紀 それで、人類が少しづつその神性原理を自我に反映させていくことが精神的な進化だってことなんですか?

 

岡本 おっしゃる通りです。すでにお話ししたように、人間は低級自我から高級自我へと自己の性質を向上させていく過程にあります。それはまた、単に1年、2年あるいは10年、20年という期間ではなく、何度も繰り返される輪廻の過程で、途方もない時間をかけて少しづつ進化していくと考えます。

 

美紀 輪廻を繰り返しながら少しずつ人格が向上していくっていう話しでしたよね。でも、なぜそういうことが言えるんでしょうか? 私は、別に日々楽しく生きていればそれで十分という気がするんですが。

 

岡本 それは人間の本質的な性質で、動物と大きく分かれる部分です。人間にはそういう意志が根本的に備わっているんですね。

 例えば、美紀さんが朝目覚めたときに、知らないシェルターのような場所にいたとしましょう。周りを見回すと、とりあえず一生分の食料や生活雑貨があって、生きていくには問題がないとします。ですが、仮に衣食住が足りていたとしても、美紀さんはそのまま一生安楽に暮らしていくことができるでしょうか?

 

美紀 うーん、そう言われるとどうでしょう。生活に困らなくても、「自分はなぜここにいるのか」とか、「外の世界では何が起きているのか」とかは色々考えてしまいそうですね。どうにかして情報を得る方法を探すと思います。

 

岡本 では、そのような精神的な動機は一体どこから生まれるのでしょうか? 動物であればそのシェルターの中にいても悠々と生きていけるでしょう。先ほど美紀さんがおっしゃったように、日々楽しく生きていれば問題ないということであれば、ずっとそのシェルターにこもっていても問題はないはずです。ですが、人間は自分の存在の意味を探します。

 このように、人間だけがそういった動機を持っているのは、人間は単に自分の肉体だけを維持すればそれでよいというだけではなく、もっと自分の存在について理解し、他者と関わりを持ちたいという本質的な動機があることになります。それを作り出しているのが神性原理だというわけですね。

 

 

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