モトジムカーナC1級のセッティング思想 | 日替わりライテク

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イチローは、首位打者をとった年ですら、フォームを変えていたそうです。『今年こそ最高のフォームだ』と。それで結果が悪くなるときもあったけれど、後退も成長のためには避けられないと信じていたそうな。ここで書かれたライテクは、そんな感じの、現時点の知識です。

まず、断っておきたいのは、セッティングってたぶん、流派がある。

 

特にモトジムは、ターンが多様なので、『俺は回転で食ってく』とか『俺はスラローム番長』とかがある。

だから、これが正解とかは、おそらくない。

 

以前、誰かが言っていたが、「云十年とやっている人が、未だにセッティング調整とかしてるんだから……」

 

 

そんなわけで、本当は、自分で色々トライ&エラーをしたほうがいいと思ってる。

そのうち、自分の乗り方に合ったセッティングに出会える気がする。

 

そう、人生の伴侶に出会えるように。

 

(※未婚です)

 

 

 

 

なおたんは、現状、練習会で108~110%。

C1級のちょうどいいブスっていうポジです。

現状の設定の考え方をお伝えします。

 

 

 

 

 

①ハンドルの向きは、直進orフルロックしかない

(180度未満のターンは除く)

 

C2級までは、「セルフステアより先行してハンドルを切る」と、ライダーの入力を加えることでハンドルを切っていた。

C1級に入った段階で、そのアプローチが逆転した。

 

 

『自然と切れていくハンドルを手で押さえる』

 

どういうことかというと……

ハンドルが切れだしたら、ロックにしかならない設定にしている。

途中で止まらない。

つまり、0 or 100。

 

 

仮に、ロックの切れ角が『45度』だとしたら、『30度』とかを使う場面がない。

だって、45度で曲がったほうが小回りできるから。

 

ただし、これは180度以上のターンでの話。

180度以上だと、向き変え勝負なんで、小回りしか考えていない。

 

が、180度未満……たとえばオフスラでは、ロックまでの小回りは不要。

そういうときに初めて、『ライダーがハンドルを押さえて、セルフステアに介入する』

 

『30度』で止める。

 

 

 

それがわかりやすい動画がこれ↓

ほとんどのシーンで、即ロックに当たってる。

一方、後半のオフスラは途中で止まってる。

まぁ、このオフスラはタイトだったので、ほぼロックだが。

 

 

(ちなみに、オーバルは、ライン攻略上、180度に満たないターンとなる。

詳しくは、参照↓)

 

 

 

まとめると、『30度ターンをする』場合……

・C2級まで→"30度になるまで"手でハンドルを切る

・C1級から→切れていくハンドルを"30度のところで"手で止める

 

 

 

そういえば、「ブレーキをかけてやっとハンドルが切れ込んでいく設定なら、もう遅い」

という話を聞いたことがある。

 

『傾けただけで、自動的にハンドルが切れていく設定』が理想。

 

 

よく、『回転は渦巻』でというが、それはC2までだと思ってる。

渦巻にする理由は、「速度を落とすにしたがってハンドルを切っていく」から。

速度が高ければ、ハンドルは切れない。

 

が、C1以上になると、即ロックが理想。

 

 

 

これは、『突き出し』で実現できると思われ。

現状、突き出しは5㎜。

 

突き出しは、不安定さを生み出す気がする。

この不安定さをうまく利用して、車体を傾け、曲げる。

 

 

ちなみに、あるモタードレース界のすごい人が、

モトジムを見た時、一瞬で……

「これやるなら、前下がりを作る」

と見抜いてた。

 

言い忘れたが、モトジムのようなクルッとターンが求められる場合、

『前サスがしっかり入る設定』が前提だと思われる。

硬くすればいいとするのは、根本として順序が違う。

 

 

 

↓ちなみに、実は、この動画は、若干ズル。

セルフステアだけで、車体がここまで綺麗に90度向き変えできるのは、その設定にも由来する。

 

(もっとも、ノーマルでも、同様のセルフステアはできる。)

 

 

 

 

 

 

②車高は下げる

 

えーっと、自分のVTRは、車高そのものを上げることはできないので、

厳密にいうと、プリロードを介して、結果的に車高が上がる的な話。

 

プリロードを締めると、おそらく車高が上がる。

理由?……しーらないっ!(SKE48『1!2!3!4! ヨロシク!』より)

 

 

(えー、なおたんは、これだけ教え魔なわりに、

「自分で体感したことのみを信じたい」というオカルト否定論者なので、理屈とかは勉強していません。

体感で感じた話なので、プリロード警察しないでネ。)

 

 

 

で、車高を上げるか下げるかは、考えが分かれるよう。

 

上げるメリットは、

1,接地を避ける

2,切り返しを速くする

3,前下がりを作る

 

などか。

 

 

 

◇まず、1。

接地を避けるために上げざるを得ない車種はあるよう。

エキパイ下を擦るCB1300など。

 

が、それ以外の場合でこれをやるのは疑問。

 

仮にステップを擦ってしまうなら、ステップを上げるべきではと。

車高そのものを上げるのは、「塩辛いものに砂糖をかけることで、その塩分を減らそうとするようなもの」(イミフ

 

 

 

◇次に、2。

これ現状なぞいw。

 

車高が高いと……

・倒しこみは速い

・切り返しは遅い

 

のか。。?

 

テコの原理?

長い棒のが倒しやすかったっけ?

いや、人間を軽くしたほうが解決早いだろ(さじ投げ

 

 


◇最後に、3。

「リアサスのプリロードをかけると、車体前部が相対的に下がるので、切れ込みやすくなる」

的なアドバイスを以前もらった。

 

結果的に、回転ですげー切れ込むようになった。

 

 

が、これには別の問題が生まれた。

 

 

『リアが高いので、リアタイヤの接地感がない』

 

・突っ込んだ時に、リアロックしやすくなった

・島周りで、腰高感を感じるようになった

 

 

ということで、リアプリは、実は戻した。

その代わりに、切れ込みは『突き出し』で作った。

 

キング氏が、『前サスの課題は、前サスで解決しないとダメ』

と言ってたが、そんな感じかな。

知らんケド。

 

 

……実際、同氏は、

『車体をある状態にするには、複数の方法がある。それを考えるのがセッティング』

と言っていた。

 

 

(プリをかけるようアドバイスしてくれたことは、前後バランスを考えるきっかけとなったので、感謝している)

 

 

 

 

ということで、本題。

 

車高を下げた結果。

(=プリロードを緩めた)

 

・リアロックしなくなった

・島で腰据え感がでた

・回転でも腰据え感がでた

 

=安心感

 

 

とにかく、車体がずしっと沈み込んで据わってくれたほうが、なんか安定する。

遠心力が減るからかな?

(回転も、遠心力が強くかかる場面だから、重心が低い方が安心するハズ)

 

 

よく考えたら、ミニバンとF1じゃ、どう考えてもスポーツ走行に向いているのは、後者。

結局、スポーツ車とは低重心であることなんだと思う。

知らんケド。

 

車高下げっていうか、低重心の話だったな。本当は。

 

 

そういえば、シートを削って、リアタイヤの感覚を把握するっていう上位シードが多いらしい。

副次的に、低重心を作ってる気がする。

 

 

 

 

 

③前後バランスを合わせる

 

色んな人のバイクに乗せてもらったが、「乗りやすいバイク」にはこれがある気がする。

 

 

逆に、乗りづらいバイクは……

 

A,前後どちらかが高い

B,前後どちらかのサスが固いか柔らかい

 

 

 

(ぶっちゃけ、C2弱までのバイクは、こういうのが多い。

乗った瞬間に違和感なんだが、当人は感じていないよう。

 

それはいいとして、ライダー側にある問題点を、結果的に設定で吸収しちゃってる気がする。

この状態にあるライダーが、ノーマルに乗ると、『乗りづらい』って言っちゃう。

 

純然たるノーマルでやって、ライダー側の問題点を全部クリアした後、設定を変えた方がいいのでは?って思ったりする。

 

 

持論なんだが、"ライダー側で解決できない点が生まれた時"、はじめてバイク側をなんとかするほうがきっといい。

実は、この手の意見を持っている人は多い。

ノーマルとは、「性能が低いこと」ではなく、「パラメーターが平均的であること」ともよく聞く。)

 

 

 

 

・Aについて。

前後の高さを合わせるという意味でも、『後ろのプリを緩めて車高を下げた分だけ、前の突き出しも下げた

この設定法は聞いたことがある。伝聞だが。

 

 

・Bについて。

リアサスをYSS(伸び減衰モデル)にしてから、フォークオイルを少し固めにした。

具体的には、G15(200㏄)→G15(250cc)にした。

 

減衰は「デフォルトだと強いかも」と某A様から伺い、実はほとんど純正サスに近い減衰&プリ状態にした。

 

とはいえ、それでは意味ないので、減衰は多少強めにかかってる。

 

(ちなみに、低重心にしたいという上述の目的から、沈みはしっかりあったほうがいいなと思って、沈み減衰はイラネとした。

決して、高くて買えなかったわけではない←)

 

 

リアサスが反発しづらくなったので、その分、前サスも反発しづらくしたいなと思ってる。

じゃないと、車体前部だけポヨポヨしちゃう。

なので、今後さらに硬くするかも。

 

 

 

(現状の車体姿勢のイメージ図)

(ばかうけのイラストではないゾ笑。)

 

 

 

 

そうそう、前後タイヤが違うとかは最悪。

 

僕も以前、

「前タイヤだけα14、リアタイヤをK510」でやったことがあるが……

 

①前後で制動力差が出る→

②車体前部は止まるのに、後部は止まらない

③慣性が、前輪に過度にかかる→

前サスだけやたら潰れる

 

など、前後差ができて扱えない。

 

 

なので、前後で、タイヤの減りが違うこともよくないことだと思う。本当は。

 

 

(そういえば、キング氏が「サスいじるなら、タイヤは新品じゃなきゃダメ」と言ってた。

路面からサスへ伝わる情報は、車体からサスへ伝わる情報より早いらしい。

この辺はよくわからないので、割愛。)

 

 

 

やっぱり、前後バラが違うことの問題点は、前後輪にグリップ差ができる点だと思う。

上記のように、それは当然サスへも影響するし、さらにその上にある車体の動きにも影響する気がする。

 

 

キング氏を見ていて思うが、車体(サスより上のボディ部分)の動きが、常に水平であるなぁと感じる。

これが僕の理想。

 

結局、車体の動きって、シーソーだと思っている。

シーソーが動いている限り、ロスができる。

 

前サスとリアサス……沈むなら、均等に沈んでほしい。

 

言い換えるなら、船ってたぶん、『水面を真っすぐに走れるもの』が一番早い。

ポヨンポヨンと、波で車体が上下していたら、遅いよねっていう。

 

 

 

 

ここで気づく。

 

『早い=スムーズ』だ。

 

ぶっちゃけ、105%くらいのバイクに乗らせてもらっても、"速くない"

 

 

僕も、最初は、上位シードのバイクなんて、ぶっ飛ぶんだろうと思ってた。

でも、本当は、ロスなくターンを繋げるから、結果"早い"んだ。

 

つまり、"早い"はこうともいえる。

 

『ゴールに先に辿りつくこと』

 

 

↑当たり前だろって気もするが、こう考えてほしい。

モトジムを陸上競技に例えるなら、100m走ではなく、障害物走。

 

 

障害物走に、ボルトが出たら?

…たぶん"早く"ない。

 

ボルトは"速い"けど、ハードルを越えるときは、きっと手間取る。

 

ハードルを、最短距離で、もっともロスなくスムーズに走れる人が、たぶんきっと"早い"。

 

 

速いバイクなんてのは幻想で、そんなのは、ただのR1とか、H2とか、空飛ぶバイクだとか、そんなの。

モトジムの世界にあるのは、本当は『早いバイク』だけ。

 

 

 

……知らんケドね♪

 

 

 

 

 

p.s.

書き落としたが、ハンドル高も大事だと思う。

 

①ハンドルが低い

腕が伸びる=肘の稼働余地がなくなる=荷重をおいたり、抜いたり、コントロールできなくなる

 

②ハンドルが高い

上体の体重を乗せられない=荷重をおけない

 

 

なので、ハンドルを持った時に、適度に肘に稼働余地がある=肘が軽く曲がるポジがいいと思う。

しかも、このポジは、ハンドルを切った時にもなっている必要がある!!

(前サスが沈んだ時も)

 

あと、当然、近すぎても、遠すぎてもダメなのも同じこと。

 

 

実は、VTR純正ハンドルのときは、少し手前しゃくってた

で、今は、『少し上げ&少し手前になってるハンドル(イージーフィットバー)』を使ってるんだが、これのポジは、一発で決めた。

 

つまり、「VTR純正ハンドルを少ししゃくった状態」=『イージーフィットバー』

しかも、その状態を体で覚えてたっていう。