バッサリ・・・
ガン告知の際、ドクターからは
「開腹手術になる」と言われていた
あああ・・・俺は青魚の如く腹をバッサリイかれるのか・・・
怖い怖い怖いよー
これは「ネットの功」とも言えるかな
この頃では " 腹腔鏡下 " 手術が増えて
低侵襲、つまり身体へのダメージを極力減らす術式が
さらに近年では腹腔鏡を更に進化させた
” ロボット支援下手術 " 通称 ダヴィンチ手術が増えつつある!
その名を「ダヴィンチ Xi 」
もう、名前だけで惚れてしまいそうだ
数本の遠隔操作アームが装備され
患者の体内にそれぞれのアームを入れて・・
患者にとってはダメージの少ない術式
施術側も、より精密な作業が可能となる
近年は保険の適用が広がり
今後の発展を含め、外科手術の中心となる可能性
おおお!ダヴィンチでやって欲しいぞ
・・・でも私がかかっている病院は
積極的にロボット支援下手術をアピールしていない
そうかぁ、それぞれの方針があるからなー
胃カメラの時も「鼻から?ウチはやってないよー」と
一蹴された事もあって、こちらも期待薄となった
普通に
さて、七夕の頃・・
例年より早い梅雨明け
容赦のない真夏の陽射しがアスファルトを焦がす
外科のドクターの話を伺いに病院へ
家内も緊張した面持ちだ
こんにちは!暑い中大変でしたね!
現在の様子はどうですか?
ええ、小康状態というか・・
とくに下血も無く穏やかに過ごせています
穏やかで話のしやすそうなドクターだ
長身で浅黒く日焼けしたスポーツマン
全然医者らしくないぞw
一枚の用紙を机に置き
サラサラとイラストを描いて
私に向けてくれる
検査の結果から
なおそうやさんのガンは、この箇所
お尻のすぐ上にできています
直腸と呼ばれる所ですね
ガンの治療方法は・・・
・手術
・抗癌剤
・放射線
・その他
おおよそ、これらの選択肢があります
治療の効果が期待できる順番でもあります
その他って、なんですか?
えーっとね・・・
得体の知れない妙薬を飲むとか
よく分からん治療ですネ
外科の専門医でも「よく分からん」って・・
思わず吹き出してしまった
ドクターの気遣いでもあるのだろう
場の空気が少し和んだ
手術を選ぶのが
根治の可能性が高いのですね?
はい、但し状況によっては
次の抗癌剤を併用する場合があります
隣に座る嫁さんと目で合図を取り合う
答えは予め決めていた
先生、手術の方向でお願いします
はい、その方向でお話を進めましょう
書類に本日の日付を入れた同意書
注意書き等の書類にペンを入れている
ドクターの口調が少し重くなった
それでね・・ガンの場所が際どい場所で
肛門を無くしてしまうか「温存」するか
難しい判断になります
もし、肛門を無くしてしまうと・・
その後はどうなりますか?
お腹に「人工肛門」を造って
排泄はそこから行うことになります
やはり言われてしまった
お腹から便を出す・・・これは辛い現実
殆どの人は青ざめてしまう。。。
この時の自分も、みるみる顔色が変わっていたであろう
できる事なら「温存」したいですぅぅ・・・
この時の心境はこうだ
腹まわりをバッサリ切り開いて
臓物を切って、挙げ句に穴があいて
💩を違う場所から出す ←後に考えが変わることになる
短時間では短絡的に上のように考えてしまうだろう
近日の自分の姿を想像して血の気が引いていく。。。
この診察室で幾千の患者が
辛い決断をしてきたのだろう
先生、手術は辛いものになりますか?
平均的には6~7時間くらいの手術です
えええ?な・・7時間
僕、体力がもつのでしょうか
ああ、スタスタ歩ける体力あれば大丈夫
肛門温存の方針だと、縫合(吻合)の操作に
時間がかかるからね
??今、操作って仰ったですね?
何の操作でしょうか
アームの操作です
それってロボットのアーム?です?
そうですよ
え?僕の手術はロボット支援で
やって頂けるのですか?
はい、現在は
ほぼロボット手術でやってますよ
今回ももちろん
早く言ってよー!!!
バッサリ切られるかとばかり思っていたが
ここで大きく救われた気がした・・・
先生!よろしくお願いします
執刀は先生がして下さるのですか?
いえ、特別な訓練を受けた
専門の医師がいて
その方が執刀する事になります
うおおおお!スペシャリストの存在
頼りになるーーーー!
UFOキャッチャーとか上手いんだろうかなぁ




