昨年に時計を修理させて頂いた日産BNR32 GT-R

 

今回はパワーウインドウの不調が出ているとのことで

ご依頼がありました。

 

 

現車から取り外したパワーウインドウスイッチ

この角ばった感じ・・・日産っぽさが半端ないです。

 

 

併せてお預かりをした

パワーウインドウコントロールモジュール

この基板でパワーウインドウのオート動作を管理しています。

 

 

車齢が重なれば

当然、今回のような「周辺機器」が劣化しますね。

GT-Rと言えども、このあたりは特別というわけには

いかないようです。

 

 

精密に観察したかったので

基板を取り外しましたが・・・

 

で、この中身を「ちょっと見て」おこうと隙間をあけて

観察したら・・・「ああああぁぁあ」叫び と・・・

見てしまったら、やるしかないですね。

 

 

 

オーナーが、何気なくパワーウインドウを作動させる度

ここで必ずスパークが発生します。

これはモーターを使っている構造上仕方が無いです。

もう何千回スパークしたのでしょうか・・・接点と

グリスが炭化しております。

途中でパワーウインドウが止まってしまうという症状でしたが

こちらが主原因?かな。

 

 

できる限り、徹底的に、そして完璧に

炭化したグリスを除去し、接点を修整します。

 

 

洗浄剤で脱脂

 

 

 

接点も清掃し、スパーク防止グリスを充填しておきます。

昔のグリスと今のグリスは

見た目といい、手触りといい

全く違う材質になっているようです。

細かなところですが、進化しているのでしょう。

 

 

 

組み込み、基板を真新しいハンダで留め

スイッチ側のリフレッシュを完了しました。

 

 

 

引き続いて、コントロールモジュール側のハンダを

打ち替えて行きます。

途中、取り外せる部品は単体で点検をしておきます。

 

 

 

電解コンデンサも現状では悪くありませんが

ここまでやったら、これも新品に替えておきましょう。

液漏れで、基板がボロボロにされる前にね。

 

 

 

なだらかな円錐型(富士山型)でハンダを流します。

この形状が最も疲労しにくく、ハンダ層の中に

空気が入っていない理想の形です。

あ、アポロチョコ アポロ ・・・すぐに反応できた人は昭和生まれ。

 

 

修理を完了したスイッチと

モジュールをお届けして動作確認。

スッキリ直ってよかったよかった!